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美少女JKなろう作家の完璧かつ華麗なる日常  作者: 中 卯月
第二部 卯月ちゃんの勝ち組JKライフ
13/78

2-1 私の初めての友達

 一年二組、中 卯月です。

 今日は高校の入学式があったの(キャピ⭐︎)。

 中学まで陰キャの非リアだった私も、今日からはJK補正で陽キャのリア充に早変わり⭐︎


 担任のクール眼鏡な先生や同級生で読モをやってるイケメン君、サッカー部のエースな先輩イケメンとか、何かそういうのに囲まれる逆ハーレム生活が始まっちゃって、卯月ったらもうてんやわんやなの♥


「どこ見てんだよ。おまえは俺のことだけ見てろ」


 耳元から聞こえるイケメンボイス。

 耳元っていうかイヤホンからなんだけど。


 入学式が終わってからの一人ぼっちの帰路。

 あまりにも何事もなかったので、推しのVTuberが胸キュンな台詞を言うまとめ動画を見て元気をもらっていたところだった。


 はい、見事に何事もありませんでした。

 冒頭に書いた内容の三行目以降からのは全部嘘です。

 担任は何か普通のオッサンって感じだったし、同級生に読モやってるイケメンなんかいないし、上級生との絡みなんて一切ありませんでした。


 私のクラスは、町内にある二つの中学校からの進学してきた人間がほとんどだった。同じ中学だった奴と今更仲良くなったりするのは難しくても、もう一つの中学から来てる子たちとは仲良くなれるかもしれない。


 そんな風に考えていました。

 ええ、幻想でした。

 そっちの中学から来てる子たちも既に中学からの仲良しグループが出来上がってて、今さら入る余地などなさそうでした。


 ああ、私は高校でもまたぼっちで三年間を過ごすのだろうか……。


「はは、本当は分かってたさ……高校生になったからって、何が変わるわけでもないって……」


 人は自動的には変われない。そんなことは知っていた。

 だというのに、何で泣きそうになってるんだ私は。

 クソクソクソ! こんなことで泣いてたまるか!


「あー、もう! うんちうんちぃッッッ!」


 私は自分が今いるのが外だということも忘れ、無意識のうちに叫んでしまっていた。

 やっべぇ誰かに聞かれたかもと慌てて辺りを見回すと、私の数メートル後ろを歩いていた女生徒と目が合った。


 その子はあからさまに引いた顔をしていた。ていうか顔に見覚えがある。たしか同じクラスの子だ。オイオイオイ死んだわ私。


「あーっ!! どうか! どうかこのことはご内密に! お慈悲! お慈悲をください!」


 私は(ひざまず)き、号泣しながらその子のスカートにしがみ付いた。


「ちょっ、やめっ!? ス、スカート! スカート落ちちゃうから!?」


「ごっ、ごめんなさいっ、そんなつもりでやったんじゃないです! すんませんでしたーッッッ!」


 私は慌てて手を離して、今度は即座に土下座をした。


「い、いや、あのね? そんなことしなくていいから、顔上げてよ」


 言われた通り顔を上げると、スカートの中から白い股布がチラリと見えた。もしも私がラブコメ主人公だったら勃起不可避だったやろなぁ……。


「……あなたのこと、どっかで見た気がする」


 相手の女子が怪訝そうな顔をする。

 そりゃそうでしょうよ、同じクラスだもの。私は影が薄いから、あなたは私に気づいちゃいなかったでしょうけどねぇ!


「あ、あははー、お、同じクラス、だから、じゃない、です、かね?」


 家族以外の人間と話すのが久々すぎて、言葉が超絶ぎこちなくなってるのが自分でも分かって死にたくなる。


「それもそう……なんだけど、どこか別のところで見た気がする。……あれは、そう、確か一ヶ月くらい前に……雪で滑って転んでた……よね?」


 は? え?

 記憶を手繰り寄せる。

 ……はっ!?

 言われてみれば、この子はあの時の女子小学生!?(1-4話 【誕生日だけど世界に嫌われている』参照)

 小柄だから小学生だと思ってたけど、同級生ってことは小学生じゃなかったのか……?


 は? 何がどうなって?


「とりあえず、ほら。立って」




挿絵(By みてみん)




 あの日と同じように、彼女が私に手を差し伸べてくれた。


 私はその手を掴み、立ち上がった。


神谷(かみや) (ゆう)


「はぇ?」


 主語もなく唐突に聞き覚えのない人名を出されて、それが彼女の名前なのだと理解するのに数秒を要した。


「あ、そ、その、わ、わた、私、は」


 落ち着け私。テンパるな私。

 こ、これはもしかして、彼女と友達になれるチャンスなのでは!?

 そう考えると、なんだか頭がぐるぐるとしてきて、心臓がばくばくと鳴って、もう何も考えられなくなってきてしまう。


 友達、ともだち、トモダチ、友だち。

 そんな言葉ばかりが頭の中を渦巻いていて。


「私と友達になってください!」


 テンパった私は自己紹介もせず、彼女の小さい肩を掴んでそんなことを言ってしまっていた。

 直後に、私の脳内に住んでいるクールポコが「やっちまったなぁ!」と叫んでいた。やっちまった。こんなの絶対ドン引きされるやん。


 そう思っていたのに。

 彼女は少しだけ呆気に取られた顔をしたけれど、それからすぐに優しく微笑んで、こう言ってくれた。


「私で良ければ、いいよ。これからよろしくね」


 令和二年、四月八日。

 私の人生で、初めての友達が出来た日になった。

友達ができたのは妄想じゃねーから!!!!

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― 新着の感想 ―
[一言] き、き……キマシタワアアアアアアアアアァァァァアアアアアア!!
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