私のこと 1
フィクションのバトルものが書きたいと思い始めました。あまり、文章力に自信はありませんが、楽しく執筆していけたらいいなと考えています。
大体いつも内容が降りてくるのに時間がかかるので、勢い任せの穴だらけ更新です。お暇な方はお付き合いください。
※注意※
ここでは怪我や病気、それに関わる機関、教育機関等を題材にしている場面が多々あります。これらについて多少の知識は得たうえで創作活動を行っていますが、ここで書かれているお話の内容は全てがフィクションであり、似通っていたとしても現実とは切り離された全く別の理で巡る世界であることを前提としてお読みください。これらの表現によって気分を害されたなどの苦情等に対して責任を負うことはできませんのでご了承ください。(もしも、読者様の中で誤字や表現方法、知識の間違い等のご指摘等ございましたら、まずは個人のほうにご連絡ください。)ご理解とご協力をよろしくお願いいたします。
麗らかな季節の風に乗せてふわりと香るのは何の香りなのだろう。
その答えを知りたくて鼻をスンと鳴らす。
ついでにきょろきょろと辺りを見回してみるが、周囲には香りのもととなりそうなものが多すぎてすぐにあきらめた。
それにしても、いい天気だ。
ぽかぽかとした陽気と落ち着くその香りのおかげで絶好のお昼寝日和になりそうな予感がした私は、この森で一番大きな老木の枝の上でごろんと横になった。
あ、これいい。
すぐ寝られる気がする。
徐々に落ちてゆく瞼に快眠の兆しが現れたころだった。
まどろんだ視界の端にスッと影が入り込み、あろうことか私のすぐ真横で一言、
「見つけました!!!」
と叫んだ。
瞬間、現れたのは逆巻いた風の塊。
目の前で膨れ上がったそれは人の頭ほどの大きさになると、先ほどの言葉をエコーしてはじけた。
衝撃は何の備えもない私を襲い、突風で身体ごと吹き飛ばされる。
せっかくいい気分だったのに台無しだ。
空中で何度か後転しながら落下する。
視界はすこぶる悪いが、今までに何度も経験した事態であるだけに頭は冷静だった。
適度な枝にあたりをつけてそこに着地する。
体操選手よろしくピッと両腕を上げれば、頭上で呆れ顔を作る青年が見えた。
「また昼寝ですか。いい加減仕事してください。」
「仕事って言ったって話聞くだけでしょー?どうせ眠くなるんだからいっそのことやらない方がいいじゃないの。」
「貴女はそうやってまたっ!」
眉間にシワを寄せて目尻をつり上げる顔はまるで鬼のようだ。