外へと換気された焼いた魚の脂の匂いが、通りへと流れると、外で遊んでいたきょうだいたちが帰って来る。―目黒のさんま
レモン麹に漬け込んだ鶏もも肉の唐揚げに、発酵小豆。麹を使ったごはん作りが好き。塩麹は炊飯器使用三十分で出来上がるレシピをリピしている。
腸活を意識しているわけでもなく、お腹にやさしいご飯が好き。卯の花とか。おからドーナツとか。おからは冷蔵庫にいつもある食材。外食も美味しいのだけれど、やっぱりおうちごはんが好きなのだ。
秋。
食欲が増してしまうのよ。
落語で「目黒のさんま」を。「ときそば」を。「まんじゅうこわい」を。
ついお腹を減らしてしまう、おいしいネタ。魚売り場に走りたくなってしまう、美味しいさんまの塩焼きの話。大根おろしも忘れたくない。銀色に光るきれいなさんまの味を思い出して、今年も。
台所でおいしいものを作る。そんなに嫌いでもない家事仕事。布巾を縫ったり、塩素で消毒したり、拭き上げたり、そんなことも割と好き。ぴかぴかのレンジフードを見上げて、やっぱり気持ちいいから。
焼き魚の煙を吸い込んで。外へと換気された焼いた魚の脂の匂いが、通りへと流れると、外で遊んでいたきょうだいたちが帰って来る。
「今日、さんまでしょう?」
「ポン酢忘れてない?」
それぞれの楽しみ方で、美味しく頂きたいから。
食卓では落語を流しながら。もちろん「目黒のさんま」を。秋。おいしすぎる、秋。




