ダジャレはオヤジだけの遊びにあらず
私の家族はダジャレが大好き。家族での食卓で披露し合って、クスクス笑ってる。なんと微笑ましい。私はと言うと、さむがりで夏でも長袖を好んで着るくらいだから、その場にいたたまれない。若きひとのとっておきのダジャレに、お愛想で笑ってあげることはあっても、我が伴侶のダジャレには厳しい態度は崩したくない。
食後のとっておきのコーヒーに、添える一言。「孔子が飲むコーシー」にはもんどり打つ。せっかくの一杯が台無しと言うものではないか。発した本人は終始にこやかで、「もしかして高度過ぎて分からなかったかな?」とまでおっしゃる始末。聞こえなかった振りをしよう。
食卓にはダジャレどころか、食事くらいしか披露したことがない私も、こちらの言葉遊びには脱帽。そう、『不思議の国のアリス』だ。
ウサギを追いかけて落ちていくアリス。アリスがいなくなって、ネコのダイナが寂しがるのを心配しているアリスだ。だれかダイナにミルクをあげてくれないかしらと、一人つぶやくシーン。「空中にネズミはいないけど、コウモリをとればいい、コウモリはネズミによく似てるでしょ。でも、ネコはコウモリを食べるかしらー」「ネコはコウモリを食べるかしら」と続け、「ねこをコウモリは食べるかしら」と言ってしまったり。
一見すると分かりづらい言葉遊びだが、英語表記にすると確かに、コウモリはネズミに似ている。アリスは、ネコ(CAT)ネズミ(RAT)コウモリ(BAT)がごちゃ混ぜになっていく。こういった言葉遊びが織り交ぜられた不思議の国のアリスは、そこかしこに仕掛けがあって、謎解きが面白い。ネズミとコウモリとネコのダジャレに遊ぶアリス。ちょっぴりシュールで、うちの家族にはない機転がきいていて脱帽なのである。
ダジャレはオヤジだけの遊びにあらず。ダジャレで一気に場が和む。それってダジャレが世界を救うのではないか。可愛らしいアリスのダジャレも。孔子のコーヒーも。




