表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/9

あなたの能力教えてください 前編

※この作品はフィクションであり、登場する教科や人物はすべて架空です。


 政治的意思もございません。ギャグ・コメディ作品としてお楽しみください。


 ここは、アカデミア学園。

 教科たちが擬人化し、生徒たちに授業をする学校。


 こんな特殊な学校なので、もちろん、国や然るべき研究機関からの調査も入ることがある。


「で、情報君はやっぱり歳を取っていないと」

 調査官が情報に対して触診を行った。

「まあ、教科ですものね。歳を取ったら教科が消えてしまいます。だから教科自体が消えてしまうまで、永遠に生き続けるんです」

「ふむ。いつから歳を取らなくなったんだい?」

「確か42の時かな…」

「じゃあ君は結構遅めの方だね」

「なんかみんな俺よりも若いですもんね。ほんと老いを日々感じている」

「おいおい、君はまだまだ長生きするだろ?」

「はは!だといいですけど」


 情報が診察が終わったと感じると、立ち上がって事前に沸かしておいたコーヒーを淹れ、調査員に手渡した。ありがとう、と調査員はコーヒーをすすった。


「にしても、本当に君たちは不思議な存在だよ。老いもせず、死にもせず。教科としての特殊能力を駆使して、学びを追い求める」

「ええ。本当に不思議だ。俺だってよくわかっていなんですから」

「そういえば情報君の能力はなんだったっけ?」


バインダーを手に取って調査官は言った。問診を始めるのだろう。


「俺の基本能力は『プログラミング』と『情報審議』ですね。プログラミングを読めるし組める、あと、情報が嘘か本当かを知ることができるっていう」

「基本能力?ってことは、発展能力もあるってことか?」

「これは学びの熟練度によって使えるかが決まるんですが…。今俺が習得しているのは、「再構築(リコンパイル)」サイバー攻撃から情報を守り、破損した情報を修復するってものです」

「ほうすごいな。みんなそういうの持っているのか?」

「はい」


調査員は腕時計をちらっとみた。


「おっと、私はもう時間だから行かなきゃ…。情報君、悪いが、各教科の能力を聞いて、まとめておいてくれないか?」

「いやあ困りますよ、俺だって授業があります」

「頼むよ。それじゃ」

「はあ…いつもあの人はこうなんだから…」


情報はあごひげを困ったように撫でて、調査員がおいていったバインダーを持ち上げた。


「今日いるやつらの分だけでもやっとくか」



 

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ