今日も今日とて勉強だ! 後編
※この作品はフィクションであり、登場する教科や人物はすべて架空です。
政治的意思もございません。ギャグ・コメディ作品としてお楽しみください。
学園内には緊張と熱気(主に文系ズ)にあふれていた。職員室では、情報、数学、理科兄弟が窓を見つめている。
「おい、ちょっと不謹慎だけどさ」
「なんだ数学。大体お前が不謹慎っていうことは面白いよな」
生物が数学に見向きもしないで言う。
「面白いってなんだよ…。まあ生物、お前ならわかってくれるか」
「で、なんだ?」
「なんかさ。めっちゃこれおもろくね?」
「は?」
数学が窓の外を眺めながら、荒い息を吐きだす。
「こう、向かい合っている感じが、なんかチェスみたいでさ、、、ここは水泳部が先行か?いや陸上部で攻めるか?とかなんか考えないか?なんか、ゲーム理論みたいでさ、最適解が見つかる気がするって考えると、なんか、こう興奮してこない?」
「血管が拡張した顔(紅潮した顔)で言われてもな…ただの変態に見えるんだが…」
「あ、まって、すごく楽しい…。ちょっくら前線行って指示してくる…」
「おいおいおいおい!!!ゲーム理論加わるとさらにカオスになるからやめろ!!っておい行こうとするな!!!物理、地学、化学、数学の馬鹿を止めろ!!!」
4人が慌てて、顔を真っ赤にした数学を羽交い絞めにする。
「やめろぉ!!おれは数学をしにいくんだーー!!」
「お前、ツッコミ役だろ!?ツッコミやめるなよ!?」
「やだぁあ!!数学やるもん~!!」
「…いうこと聞かないなら、硫酸かける…」
「うわあああ、化学やめて!ここで硫酸ぶちまけたら絶対僕たち巻き添え食らう!!」
「…ついでに地学も成敗できるのでOK…」
「遺言のこしてないからぁぁ!!」
「これはやばいな…。文系が体育会系で、保健は校庭にガチの救護室作っているし、数学がツッコミのし過ぎで頭が飛んで、化学が硫酸を出した…どうしてこうなるん?」
情報も困惑して、突っ立った。
「そこまでです」
その時、校庭から大きな声が響いた。
「・・・・公共!!いつの間に!!」
見れば、公共が校庭のど真ん中に立っている。メガホンを口に当て、全体を一周見渡した後、ゆっくりと告げた。
「これは、訓練です」
職員室にいる情報と目が合うと、公共はにこっと微笑んだ。
「ですよね、情報君」
「ああ。そうだ」
どこからか取り出したメガホンで情報が答えた。それと同時に、テロリストたちはかぶっていたマスクを脱ぎ捨てる。
「「「「「「せ、生徒会だ!!!!」」」」」」
「うちの学校は、その特異さゆえに、いろんなやつが不審に思い、攻めてくることもある。そのため、生徒会にも手伝っていただいての訓練だったが…特に職員諸君!お前らは個性を出しすぎだ!訓練失格!落第だ!」
「全く。地理君が情報君からの伝言を忘れたおかげでこんなに終息に時間がかかりましたよ…」
「あああああああああああああああああああああああああああ!!!」
「どうした地理!」
地理が職員室にぴょこんと顔を出した。
「思い出した!!確か「今日の朝の騒動は訓練であり、公共は事態が大きくならないように調整してほしい」って伝えてって言われたんだった―。もやもやがとれたわ。よきかなよきかな」
「おい地理ぃぃぃ!!!!」
情報が発狂しそうになる。
「What?せっかくシュプレヒコールの練習したっていうのにー!!」
「「遺憾の意…」」
「まじかよ…」
それぞれ不満をあげる。
「なんだよーせっかくゲーム理論の実践できるかと思ったのに…」
「なんだその口調は、数学!お前、結局ツッコミ以外何もしていないじゃないか!そして、生徒を避難させるどころか、運動部を集めて戦おうとしている、血気盛んな文系諸君!単純に言って、あほか貴様ら!!保健!もう少し考えて行動してみろ!前線に救護班とは…全滅するぞ!」
「なーうるさいなー訓練なら訓練と言えやい!!」
「そうだそうだー朝っぱらからこんなことをするなー」
「職員にも訓練を通達しないのはありえないー!!」
ペンやメガホン、包帯などが情報に向かって投げられた。
「うるさああああい!!!!」
「情報の頭がフェードアウトしてテンプレツッコミしかできなくなっちゃってるんだが」
そんなこんなでカオスな朝が終了した。
事変の最中、歴史資料室では。
「テロリストだってー歴史さん行かなくていいのー?」
「なら地理さんも行けばええやろ?」
「歴史さんが動かないっことはきっと大切じゃないんですー。だって未来も過去も見えるでしょ?」
「そうやなー。正直今回は出番がない気がしてなー」
「本番の時、どうするんすかー?」
「簡単や。俺がテロリストらを時空のゆがみに引きずりこめば終了」
「歴史さん一人いれば結構強いっすもんねー」
「そういう地理も、やつらをサハラ砂漠のど真ん中にでもおいてこれる能力あるやん。ほんますごいで?」
「お互い様だねー」
記念すべき第一話終了です!!ご覧いただき、ありがとうございます。
引き続きよろしくお願いします!!