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永遠屋  作者: 青鳥
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206号室

ーー『自分で探してやる』

そう決意したA君はその日からすぐ行動に移しました。自分の住んでいる市内のすべての病院を調べあげ、その中に白血病治療をしている病院を見つけてリストアップしていき、週末、部活動などのない日にはリストの中の病院を回る。これを繰り返してB君を探していました。しかし、A君は中学生ということもあってなかなか回ることもできずリストに上げた病院を全て確かめたのは探し初めてから2週間たった頃でした。

しかし……その調べた全ての病院の中にB君はいませんでした。それでも…A君は諦めませんでした。今度は自分の住んでする県内全ての病院を調べ、リストアップしました。今度は捜索場所が遠いこともあって設備の良い大きい病院から回ることにしました。大きい病院と言っても県内全てが捜索範囲ですからまたすぐには見つかりませんでした。



しかし、県内全てを探し始めてから2週間たった頃でしょうか。もう探し初めて1ヶ月たった頃です。A君はとある大学病院にいき、白血病患者が集まっている病棟でいつものようにB君を探していました。B君の名を見落とさぬように目を皿にして個室の前に掲示してあるネームプレートを一枚一枚見て回りました。


そして、206号室のネームプレートに目を向けた瞬間A君は視線をそこに向けたまましばらく動けませんでした。

それは、決して見落としてはならない大事な名前、この1ヶ月探し続けていた名前。

ついに、見つけた。



B君の名前。


A君は手を消毒するのも忘れてドアの取っ手に手をかけ、はやる気持ちを抑えゆっくりドアをあけました。

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