08.宿泊研修~君の想いはどこに?~
-数日後-
「明日から宿泊研修です。2泊3日だぞ~。しおりを読み込んでおく事!あとは………」
そう、明日から宿泊研修なんです!
楽しみで仕方ない。
活動グループは、基本的に
席順で決まっているから、いつもの6人。
夜は、私と莉沙、心、菜美ちゃん、ちぃちゃんの5人で泊る。
研修のくせに、泊るのがホテルで、
そのホテルにはプライベートビーチもある。
自由行動の時に入っても良い事になっている。
さて、学校から帰ったら最終確認しなきゃ!!
今日は、授業が5限まで。なので、いつもより早く帰れる。
直輝たちも今日は部活がないらしい。あ、久しぶりに6人で帰れるかな~?
ついでに、今は、数学のバリバリ授業中です(笑)
でも、全く集中していませんw
‴お前、準備、終わったの?‴
〝終わってるよー!!すごいでしょ?″
‴別にすごかねぇけど…。珍しいな?明日、雨じゃね?!‴
〝し、失礼なっ!!″
只今、直輝と秘密の会話中ww
ま、秘密ってほどの秘密じゃないけどねw
‴だって、珍しいだろ?‴
〝そうだけど…″
「はい、じゃぁ、この問題、白汐さん。答えて!」
『X=23』
「……正解」
‴お前、怖ぇな‴
〝何が?″
‴聞いてないようで、ちゃんと聞いてんじゃん…‴
〝…?聞いてないけど″
‴はぁ?‴
〝黒板の問題を解いただけ″
‴パッと見で、分かるの?‴
〝もちろん″
‴やっぱ、色んな意味で怖ぇ~‴
〝なんなのよー!″
‴明日、楽しみだな‴
いきなり話を変えてきやがったなっ!
直輝、人の話は聞けぇぇぇぇ!!
〝そうだね″
そんな事も言えず、普通に返してしまった。
ツッコむべき所なのに!!
‴動揺しすぎ(笑)どうせ、話を変えるなっ!とか思ってんだろ?‴
〝う、うるさい!″
‴はは!図星かよww‴
〝~~~~~っ!!!!″
今や、メール感覚になってきた。
直輝はいつもどうでもいいような事を
言ってきたり、聞いてきたりする。
だから、なんだよ!という事もチラホラ。
だけど、そんな時間が私の中で一番楽しい時だったりw
‴遅刻すんなよ?‴
〝分かってるよ!″
‴寝坊すんなよ?‴
〝当たり前じゃん!″
‴じゃ、大丈夫だな。早く寝ろよ?‴
〝はーい″
‴ところで、お前さ、好きな‴
とまで書いて、直輝がペンで消してしまった。
〝直輝?″
‴あ、いや。悪い、今の忘れてくれ‴
〝うん、大丈夫?″
‴ああ‴
そこで、授業が終わった。
『莉沙~、心~。帰ろーー』
心:「いいよー」
莉:「ちょっと、待ってーー!!」
直:「隼、奏多。帰るぞ」
隼:「はいはーい」
奏:「行きましょう」
『あ!じゃ、直輝たちも一緒に帰らない?』
隼:「たまには、そうする…」
直:「悪ぃ。俺ら、寄るとこあるからさ」
隼・奏:「「はぁ?」」
直:「じゃ、また明日な。寝坊すんなよ?」
『あ、うん』
直:「行くぞ」
奏:「分かりましたよ。隼?行きますよ?」
隼:「あ、あぁ」
直輝、どうしたんだろう?
私、何かしたのかな?
いや、でも、別に何もなかったよね?
なんで?どうしたの?
莉:「ねぇ?ゆき、七河となんかあったの?」
『別に何もないけど。知らない間に、何かしたのかな?言っちゃったのかな?』
心:「落ち着いて。ゆきに自覚がないんだったら、大丈夫だよ」
莉:「じゃ、七河に何かあったって事?」
「「「ん~」」」
はてなマークいっぱいで、私たちは家に帰った。
莉:「ま、明日になれば大丈夫でしょ!」
心;「そうそう。七河くんはこういう事の引きずらないはずだよ?」
莉:「もし、七河が変でも楽しく過ごそ?折角の研修なんだからさ!」
心:「ゆき。元気出して?大丈夫だよ。ね?」
『うん。そうだね。ありがとう、二人とも!』
莉:「じゃね!」
心:「また明日!!」
『うん!!』
二人は、私の家までついて来てくれた。心配かけたな。
私は、準備を済ませて、早めに寝る事にした。
直輝…。何かあったの?夢の中でも直輝の事を気にしている私がいた。