3
光が薄れていくとだんだんと町の輪郭が見えてきた。そこには、煉瓦でできた中世ヨーロッパのような家と木材でできた家が連立して建っていた。さっきの空間と違うのはそこだけでなく、溢れ返るような人々が大量にいるところだ。
「こんな中から正人はみつかるかな?」そんなことを考えていると
「もしかして、いやもしかしなくても兄さんですね。なんで、髪と目の色しか変えていないんですか」
横から聞きなじみのある声が聞こえてきたので見てみると、そこには深めの青の髪をした美少年と薄い緑の髪をした美女が立っていた。
「お前、正人か。てことは隣にいるのは姉さんか?」
「そうよー彼方久しぶり。やっぱりあまり容姿をいじらなかったのね」
やっぱり俺達の姉、三木榛名だった。
「兄さん、姉さんあまりリアルの名前は出さないで下さいよ。名前確認のついでにフレンド登録しましょうか。フレンド登録するとフレンドリストの名前の横に職業出るんですよ。僕はショウって名前です」
「俺はカナだな」
「私はスプリよ」
二人をフレンドにしたところで、職業がわかった。ショウが剣士でスプリが魔法使いか。二人を見てみると驚愕としかいい表わせない表情をしていた。
「兄さん!なんで魔物使い何て選んだんですか!!まさか攻略サイト見なかったんですか?」
「え?あその見てません。はい」
「まさか、スキルもまともなの取ってないなんてそんなことないですよね?」
そういわれて、二人にスキルを見せた。
「これは・・・「ひどい」」
最後二人の言葉が重なった。
「いいですか。兄さんよく聞いてください。魔物使いってい言うのは卵から魔物を孵すと説明にありましたが、βテストでは誰一人孵せなかったんですよ」
「え!誰一人か?」
「はい。誰一人です。温めてみたり抱いてみたりいろいろいたらしいんですが、成功しませんでした。そして、棒術は決定打のかけます。武具作製は初期の作成アイテムが武器・防具作成の3倍の値がします」
「まじかよ。でも、料理は?」
「料理はNPCの店でも十分においしいものが食べれるのよ。まあ、すこしだけプレイヤーが作ったものは付加効果があるらしいんだけどほんとに少しらいのよね」
絶望した!!俺は何て職とスキルを手に入れてしまったんだ。
「落ち込まないでとは、言えないけ料理で稼いで、武具作製アイテム変えるだけの金を稼ぎましょう」
「そうよ、最初の狩りで出た食材アイテムはカナにあげるから、落ち込まないでいきましょうよ」
「ほら、武器を装備しましょう」
二人は、杖と剣を装備した。俺の一応木の棒を装備その途中でアイテム欄の中に魔獣の卵も見つけた。見つけてしまってなんだけどやるせなくなった。二人に慰めながらパーディーを組み初の狩りのために西の草原に向かった。




