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愛の分身

作者: 天川裕司
掲載日:2025/12/13

初めまして、天川裕司です。

ここではシリーズでやってます『夢時代』と『思記』の原稿を投稿して居ります。

また、YouTubeドラマ用に仕上げたシナリオ等も別枠で投稿して行きます。

どうぞよろしくお願い致します。

少しでも楽しんで頂き、読んだ方の心の糧になれば幸いです。

サクッと読める幻想小説です(^^♪

お暇な時にでもぜひどうぞ♬


【アメーバブログ】

https://blog.ameba.jp/ucs/top.do


【男山教会ホームページ】

https://otokoyamakyoukai.jimdofree.com/


【YouTube】(星のカケラ)

https://www.youtube.com/@%E6%98%9F%E3%81%AE%E3%82%AB%E3%82%B1%E3%83%A9-v5x/videos


【ノート】

https://note.com/unique_panda3782



【YouTubeドラマにつきまして】

無課金でやっておりますので、これで精一杯…と言うところもあり、

お見苦しい点はすみません。 なので音声も無しです(BGMのみ)。

基本的に【ライトノベル感覚のイメージストーリー】です。

創造力・空想力・独創力を思いっきり働かせて見て頂けると嬉しいです(^^♪

出来れば心の声で聴いて頂けると幸いです♬

でもこの条件から出来るだけ面白く工夫してみようと思ってますので、

どうぞよろしくお願いします(^^♪




タイトル:愛の分身



▼登場人物

二身生夫ふたみ いくお:男性。40歳。妻帯者。子供あり。浮気性。

幸子ゆきこ:女性。35歳。生夫と同じ会社で働くOL。生夫の浮気相手。

馬須鶴子ばす つるこ:女性。30~40代。生夫の理性と欲望から生まれた生霊。


▼場所設定

●生夫の自宅:都内にある一般的な戸建てのイメージで。

●幸子の住むマンション:同じく都内にあるやや高級マンション。

●カクテルバー:会社から最寄りのお洒落なお店。生夫と鶴子の行きつけ。


▼アイテム

●Justice in Reality:鶴子が生夫に勧める特製の栄養ドリンク。心のサプリメントのようなもので、特定の人をちゃんと愛せるようになる。但し効果は1カ月。


NAは二身生夫でよろしくお願い致します。



イントロ〜


あなたは離婚した事がありますか?

本来、離婚は罪です。仕方のない場合も当然ありますが、そうじゃない場合、

つまり欲望・勝手が理由で離婚する場合、それは同じく罪になりますね。

その1度は愛した人との過去の誓い、その時に2人で見た正義を裏切る事になるのですから。

子供が居ればその子供の人生を犠牲にします。そうではないでしょうか。

今回はそんな事で悩み、その一線を超えてしまった或る男性にまつわる怖い話。



メインシナリオ〜


ト書き〈カクテルバー〉


俺の名前は二身生夫ふたみ いくお

今年40歳になる妻帯者。子供もある。

子供はまだ1歳半で、これからの成長が楽しみな時期。


俺は結婚が遅れた分、少し焦っていた。

だから好きでもない奴と流れで結婚し、今後悔している。

そう、俺には今、想う人が居たのだ。


会社で出会った幸子ゆきこさんと言う人。

結婚するまでは本当に出会いなど皆無だったのに

こんな時に限って現れやがる。

しかし俺はその人にいつしか夢中になり、罪の意識が芽生えながらも

その自分を正当化し始めていた。


ト書き〈会社〉


幸子「本当に今の奥さんと別れてくれるの?」


生夫「ああ。もう決めたよ。そのつもりだ」


幸子「…でも子供が居るんでしょ?その子にとったら…」


生夫「ああ、わかってる。養育費と慰謝料は充分過ぎるぐらい渡すつもりだ」


俺はもう決意していた。それだけ今の生活になぜか虚しさを感じるようになり、

罪な男ながらも、今、自分の人生を自分で決めようとしていたのである。

この事はまだ妻には話していない。そのうち折りを見て、話すつもりだ。


子供にしたら物心ついた時には父親が居らず、できればその時に新しい父親が居て、その人のことを本当の父だと思ってくれたら…

そんなひどい事まで考えていた。でも正直だったのだ。


そして1人で寡黙に酒を飲んでいた時…


鶴子「こんばんは、お1人ですか?もし良ければご一緒しませんか?」


と1人の女性が声をかけてきた。

彼女の名前は馬須鶴子ばす つるこさん。

なんでも都内で恋愛コーチやライフヒーラーの仕事をしているらしく、

どことなく気品が漂い、落ち着く人だった。


しばらく一緒に喋っていたとき気づいたが、不思議と彼女には何の恋愛感情もわかず、

それよりも自分の事を何故かもっとよく知ってもらいたい…

そんな気持ちにさせられ、俺はその時の自分の悩みをなぜか彼女に打ち明けていた。ちょっと不思議な体験だった。


鶴子「え?離婚、ですか?」


生夫「ええ。もう決めたんです。僕は今までまるで流されるように生きてきました。今の会社に入ったのもそんな感じで、本当はやりたいことがあったんですけど、なぜかこの道に…」


俺は今までの自分の人生歴を踏まえ、

なんとなくそれなりに悲惨な人生を送ってきた…

そんな事を少しわがまま勝手に話していた。


鶴子「それはいけませんね。子供が居ないのなら或いは当事者同士で物事を決められますが、子供が居る以上は、その子の人生を初めから台無しにし兼ねませんよ」


と彼女は俺は叱った。


でも俺の心はもう変わらず、なんだかんだと理由染みた言い訳を並べながら

それでも今のこの自分を正当化していた。


すると彼女は今の俺を助けると言ってくれ、いろんなアドバイスをしてくれた後…


鶴子「こちらをどうぞ。少しは足しになるかと思います」


と1本の栄養ドリンクのような物を俺にくれた。

「は?こんなもので…?」と俺は馬鹿にしたが、彼女は…


鶴子「それは『Justice in Reality』と言う特製の栄養ドリンクでして、まぁ心のサプリメントのようなものと捉えてもらって結構です」


鶴子「それを飲めば必ずあなたの心は変わり、今の奥さんとお子さんをもう1度ちゃんと愛せるようになるでしょう。ただし効果は1ヵ月で、その1ヵ月を過ぎれば今のあなたに戻ります」


鶴子「これが最後のチャンスと思って、そのドリンクがあなたに与えた影響と経験を土台にし、その後は自分で家庭の将来を繕うようにしてみて下さい。それが普通の父親としての義務でしょう?」


ここでもう1つの不思議に気付いた。

他の人に言われたって絶対信じないような事でも、彼女に言われるとどういうわけか信じてしまう。

その気にさせられ、そういうものかなぁ…とそれなりに本気にさせられるのだ。


俺はその場でドリンクを受け取り、一気に飲み干していた。


ト書き〈1ヵ月間〉


それから1ヵ月間と言うもの、俺は本当に人が変わったようになり、

妻を愛し、子供を愛した。仕事が終わればすぐに家に帰り、

家族サービスをふんだんにして、とにかく一緒に過ごす時間を増やした。


これが本来、父親としての当たり前の姿なんだろう…

そう思いながらも、確かに苦労はあったが、その苦労も含めて喜びに変わっていた。

当然その間、俺は幸子と一切連絡も取らず、会社の中でもすれ違うようにして会わなかった。


ト書き〈トラブル〉


しかしそれは1ヵ月。その時期が過ぎれば彼女の言う通り、また元の自分に戻ったのだ。


幸子「どうして連絡もくれないで、会社でも私のこと無視し続けたのよ!」


幸子は当然のように怒り、もっと俺から愛されたいと前より願うようになっていた。


そのとき俺は「ごめんよ、これまでの俺はどうかしてたんだ」と言ってしまった。

つまり、当たり前の父親として在った自分を否定し、そこから外れた自分を肯定したわけである。


幸子「もう今の奥さんと別れて。そして私をもっと愛して…」


彼女は前より率直に物を言うようになった。おそらくこれが彼女の正直だったんだろう。


ト書き〈公園〉


でも俺は少しだけ迷いながらその日、夕暮れの公園に居た。

やはりまだ、妻と別れるかどうか、子供を置いて家を出るか?…という事を迷っていたのだ。


するとそこへ思わぬ人、あの鶴子さんがやって来た。

彼女もどうやらこの近くで仕事をしていたらしく、

この公園横の道はいつも通って帰るとのこと。


鶴子「お見かけしたので…」


それからしばらく喋った。また俺の悩み相談だ。

そして彼女と喋る内に俺は離婚を決意してしまった。本当の決意だ。


鶴子「いけません」


生夫「もう前から決めていた事です。あなたにはもう関係のない事でしょう?ほっといて下さい」


鶴子「いいえ。あなたからその悩み相談を持ちかけられ、あんなドリンクを飲ませた以上、私にも責任があります。その上で言います。忠告です。今奥さんと子供と別れ、その女の人の元に走ったら、あなたの身に必ず不幸が訪れます」


鶴子「ただあなたの為を思って言うのです。私の言ってる事を軽く聞き流さないで、どうか真摯に心で受け留めて、奥さんと子供の元へ帰って下さい。それが結婚を約束した、あなたの最低限の義務です」


でも俺は最後まで聞かずにベンチを立ち上がり、そのまま帰った。


ト書き〈オチ〉


そして僅か数週間後。妻に離婚状を叩きつけ、子供を家に置き去りにして、俺は家を出た。

妻はずっと泣いて居たが、俺はそれを見て見ぬふりして家を出た。


そして幸子が今住んでるマンションに転がり込んで、そこで新しい生活を始めたのである。

でも転がり込んだその日の夜に、俺はまるで自ら命を断つようにして、この世から消えてしまった。


幸子「あ…あなた?どうしたの…ぎっ!ギャアアァアァ!!!!!」


生夫「あばばばばばばばあぁあぁ!!!オゴォッ!」


毛布をかぶってうずくまっていた俺を、

心配して「どうしたの」と声をかけてきた幸子が

その毛布を少しのけた時、中から血まみれになった俺が出てきた。


そして幸子の目の前で、頭の先から股間までが真っ二つに引き裂かれ、

分身するように右半身と左半身に分かれたのである。もちろんそこで俺は絶命。

なんとも不可解な死を遂げた俺を目の前に、

幸子は最後まで「なぜそうなったのか」が解らなかった。


ト書き〈マンションを見上げながら〉


鶴子「私は生夫の欲望と理性から生まれた生霊。わずかに残った理性を活性化して、そこから正義を生み出し、その正義を欲望に勝たせようとしたけれど、生夫の場合、欲望のほうが遥かに凄まじかった」


鶴子「2つに分かれたのは、1つは奥さんとの結婚を誓った時のその正義に服従する体、そしてもう1つは欲望に突っ走ったその体、つまり正義と欲望にその身を裂かれたわけよ」


鶴子「いろんな理由で離婚する人は居るけれど、本来、結婚は愛を誓い合ってするもの。そこに嘘が無いならば、あとで嘘をつく事になり、その愛を裏切り、子供が居れば、その子供の人生すら犠牲にしてしまう遥かに大きな罪となる。それが解らなければ、最初から結婚すべきじゃなかったわよね…」


少しでも楽しんで頂き、読んだ方の心の糧になれば幸いです。

サクッと読める幻想小説です(^^♪

お暇な時にでもぜひどうぞ♬

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