7/20
ヘンリー・スミス視点
こんにちは。僕の名はヘンリー・スミスという。
某国からのスパイである。
ああもちろん、このヘンリー・スミスというどこにでもいそうな名前は偽名だよ。
「ちょっとあんた、誰と話してんのよ。気持ち悪いわ。」
うん、なんか今雑音が響いたようだね。
「誰が雑音ですって?もう一回言ってみなさい。」
彼女はスパイ仲間のリリアン。もちろん偽名だよ。
怒らせるとめんどくさいことになるから僕は退散するよ。
そういって僕はそそっくさと拠点を出ていった。
〜10分後〜
おやおや、いつの間にかスラム町に迷い込んでしまったなぁ〜
と思いながらジメジメとした臭い町を歩く。
路地裏を通りかかった時に目をそむけたくなるよな眩しい光が僕を襲った。
あの時は、天から天使様が降りてきて僕を迎えに来てくれたと思ったよ。
でも、そんなことはなかった。
それは一瞬だけだったから。
不思議に思い振り返ると、そこに一人の少年がいた。
その少年を連れて行こうか迷ったけれど、辞めにした。
だって、少年はこれから先もっと面白いことをやるっていうのが目に見えた気がしたからね。




