発覚
英国の4月は寒い。
かつてのわが祖国日本と同緯度に位置しているとはいえ、湿度がバカ高く夏は蒸し暑くて地獄で、冬は比較的温暖な日本の温暖湿潤気候と湿度が高く温暖であるが、温暖湿潤気候ほど夏は暑くなりすぎず、冬は温暖で気温の変化が少ないものの、日照時間がなどが短い英国の西岸海洋性気候である。
イギリスの方が日本より約5℃ほど平均気温が低く、1日の中に四季があるといわれるほどに天気の変動が激しい国であり、夏でも雨が降ると何かしら上着が必要なほどに肌寒いらしいため、夏にクーラーをつけていないと家中サウナ状態になるかつてのわが祖国とは違い、クソ寒い。
更に、防寒着という防寒着が穴の開いた兄のおさがりをすべて来ても寒い。アンダークラスというのは世知辛いものである。
と思いながら俺は一日を終えた。
とある少年が眠りについた後に、スラムでも結構上等な部屋でとある会談が行われていた。
その会談はロンドンのスラムの荒くれもののトップにとある富豪が話をしたいといい、設けられたものだった。
「で、何の用でっせ。貴方のような方がこのような荒くれものどもに話をしたいとは?ましてや会談場所はスラムだ。別に金さえ払えばいくらでも情報を出し、身元を取り繕えることができる情報屋をそちらに招いたほうが、リスクは少ないと思いますがね。」
「なあに、ただ単純にスラムについて興味があったのと、ちょっと物珍しい噂を聞いたのでな。金持ちの道楽ととらえてくれれば、一興だよ。」
(チッ。何が道楽だよ。お前にはわからないだろうな一生懸命汗水たらして働いても一日に混ぜ物がしてあるパンを一個買えるかすらわからないほどに少なくて、餓えで毎日毎日人が死んで、俺みたいな荒くれものにならざるおえなくなったものが数えきれないほどにいることを。)
「それで、物珍しい噂とは?今回はそれを聞きにこちらまで来られたようですが。」
感情を押し殺しながら小物めいた笑顔を貼り付けて対応しなければ、いつ死ぬかわからないしもし俺が死んだら、下にいる人間がどうなるかすらもわからない。
同じアンダークラスか労働者階級であるならば脅しは聞いたのだろうが、特権階級にはなにかしら世間の信用を失うほどの大きなスキャンダルがなければかなわない。
産業革命時代においてアンダークラスの人権などは皆無に等しいほどに身分差ができていた。
「ああ、うちの子飼いの人間がスラムのほうから目を疑うほどにまぶしい光を見たといってな。その人間曰く光がおさまったとき、光が発生した場所に少年がいたらしい。その少年はスラムには場違いな小さな美術品らしきものを持っていたらしい。声をかけようにも逃げ足が速すぎてどこに行ったかすらもわからない。だから、貴様らにその少年をとらえてもらいたい。」




