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美少女と買い物

夏樹と結上は最寄りのスーパーに着いた。

運の良いことに同じ学校の人には誰も会わなかった。

「そろそろその格好辞めたらどうだ?」

俺は未だに変装?をしている結上に声をかけた。

「和泉さんがそう言うなら。第一この変装をしているのだって和泉さんがバレたくないって言ったからですので」

ええ、うそん…

「取り敢えず何買うんだ?」

俺は結上に聞いた、なんせ何も知らないわけで

「そうですね、まずは調味料を買いましょう。あの家は料理のさしすせそすべてありませんでしたので。」

「なんだそれ」

何かの隠語だろうか?

「小学校の家庭科でやりませんでした?砂糖、塩、酢、醤油、味噌です。」

「あ、思い出した。使わないことはすぐ忘れるタイプでして…」

「兎にも角にもこれから覚えてくれれば大丈夫ですので早く買いましょう。」

「了解任せてくれ。」

俺は適当に買い物かごに入れていった。

「何してるんですか!?」

「なにってそりゃさしすせそを揃えてるのさ」

「いや見れば分かりますよ、そうじゃなくてこれ高いやつですよ!あっこれもだ!」

そんなこといちいち気にしてないのだが…

「選ばなきゃ駄目なのか?」

「はぁ、これだからボンボンは…」

わざとらしくため息を付いてきた。

「いいですか、安く済ませられるなら良いに越したことはありません。余計なところで出費を出すならもっと良いことに使いましょう。これからは私がきちんと家計簿等もつけるのでそのつもりでお願いしますよ?」

えぇー!?

「家計簿!?俺は自由じゃないのか!?」

「いや別に金銭的に拘束するわけじゃありませんよ、ただ浪費するだけなのはよくないからそれを直しておいたほうが良いってだけです。」

確かに今振り返ってみたら意外と無駄遣いが多いかもしれない。

「あっお金のことで質問なのですが」

「なんだ?」

「私が和泉さんの家に住むことになってますが金銭面的に大丈夫なんですか?現に食費もかかっている訳ですし。」

なんだそんなことか

「そこは心配しなくていいぞ、親からカードを貰っていてそれで会計をすればいいからな」

「な、なるほど…」結上が若干引きつっている

少し嫌味っぽかったかもしれない。


「では帰りますか」

俺と結上は買い物を終わらせ帰路についた。

「またその格好してる…」

結上は変装?をしていた。

「リスクは回避するためにあるのですから当然ですよ」

何故かドヤ顔(マスクとサングラスで見えないがそんな気がした。)

「結上さんとは仲良くなれそうだな。」

俺はぽつりと呟いた。

「え?」結上はサングラス越しに俺を見た。

「やっぱ無し!気持ち悪かったよな俺みたいな男が結上さんと一緒にいる事ですら烏滸がましいのに」

「別に気持ち悪いとかないですよ。ちょっと驚きましたが」

ホッと安心した、なんせ同居人に嫌われては大変だ。

「実は私も和泉さんと仲良くなりたかったんですよ。」

「面白い冗談言うね。」

「冗談じゃないですよ、先程は友達がいないっていいましたよね。」

「あぁ、確かに言っていた。」

何故か結上は恥ずかしそうにしていた。

「和泉さん私の友だちになって下さい。」

消え入りそうな声ではっきりとそう言った。

「俺なんかでよければ友達になるけど、態々言う人初めてみたかも」

ちょっと面白くて笑ってしまった。

「ほんとですか!って何笑ってるんですか恥ずかしいのでやめて下さい。」

少し睨まれた。怖い。

「この際なので呼び方も変えましょう。和泉さんは私のことを結上さんと呼びますが堅苦しいので下の名前で読んで下さい。」

「わかったよ真白」

俺は下の名前で呼んでみた。

「ま、真白」少し嬉しそうだった。

「私も和泉さんのことを夏樹くんって呼びますね。」

「なんか照れるな。」

女子から名前呼びされたのは初めてで少し感動している。

そうこうしているうちに我が家のあるマンションに着いた。


家に帰ってからは俺がお風呂の準備をし、結上がご飯を作り、2人でご飯を食べルール通りに今日は俺が先にお風呂に入った。


「おやすみなさい。」

何度経験しても真白と寝るのは慣れない。

多分向こう一ヶ月は緊張するだろう。

そう思いながら瞼を閉じた。

読んでいただきありがとうございます!


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