美少女と学校
「いい加減起きて下さい遅刻しちゃいますよ〜」
「ふぁー眠いなおはやう。」
「おはようございます。早く着替えてきてくださいね」
結上に起こされて目が覚めた。
いつもなら俺は朝ごはんも食べずに遅刻ギリギリで登校していたのだが、結上はそれを許さないらしい。
というかなんか妙に優しいというか話し方がちがうというかまぁ気にしないことにした。
「おはようございます朝ごはんの支度は出来ていますので一緒に食べましょう。」
結上が学校の支度を諸々済ませており俺のことを待っていてくれていた。
「色々すまないな起こしてもらったり朝ごはん作ってもらったりして」
結上は少し驚いた顔をしてから
「私がやりたくてやっていることなので気にしないで下さい!なんなら迷惑でしたらやめますので…」と言っていた。
「迷惑なわけ無いだろ寧ろ凄い嬉しいというかありがたいというか、久しぶりに家族の温かさを感じたよ。」そう言うと結上は少し嬉しそうだった。
「家族…」
「ん?」
「なんでもないですよ!」
さあ学校へ行こうと家を出るとき結上が後ろからついて来る。
「え…なんで一緒に投稿するの!?」
「駄目でした?」
「駄目に決まってるでしょ!」
当たり前だ一緒に登校する所を同じ学校のやつに見られたら嫌な誤解を生み、邪な考えをされかねない。
「そうですか…」しょんぼりとしている。
「なんでそんな悲しそうな顔をするんだ…?」若干心が痛むからやめてくれ
「だって誰かと登校することなんてないし…一緒に登校してみたいんですよ!」
「そうか…駄目だ」一瞬いいよと言いそうになったがやはりリスクがでかすぎる。
俺は目立たずにのんびりと学校を過ごしたいんだ要らぬ邪魔は入らせぬ。
「俺はいつもどおりの時間で登校するから先に行っててくれ」
「わかりました…」トボトボと結上が歩いて行った。
さて、あと20分はあるな適当にニュースでも見てるか
キーンコーンカーンコーン、キーンコーンカーンコーン
「セーーーフ」いつもの様に口に出して教室に入る、こうするとギリギリアウトでもセーフになる。
「なんだよ夏樹お前またセーフかよ!」
「折角今日はコーラ一本賭けてたのに!」
いや知らないし第一俺が遅刻したことは一度もないから遅刻するに賭けるほうがおかしいと言えるでしょ…
「人の出欠で賭け事をするな!」
「キャー夏樹くんが怒った〜!こ〜わ〜い〜」
「気持ち悪いからやめろ」ピシッと手刀で叩いた。
因みにこの2人は賭けに負けたほうが茂上悠で買った方が小金谷康太だ。
1時間目、2時間目と午前の授業をこなしていきやっと4時間目が終わり昼休憩となった。
「なっつきー!ご飯たーべよ!」康太がルンルンでこっちにやってきた。
「この椅子借りるねー!」どこからその椅子を取ってきたのかはわからないがいつの間にか座っていた。
「康太君は大変だね席が少し離れてて、僕と夏樹君は席が近いからね。相思相愛だから」
「えっそうなの?俺お邪魔しちゃったかしら…」
「真に受けるなよ」なんでこいつらはこんなに騒がしいんだ。
「そう言えばね夏樹俺モテ始めたみたいなんだよ」
「はいはいそうですか。で、誰に?」
「なんと驚き結上になんだよ」ヒソヒソ声でなぜか話してる。
「お前が?そんなまさか」
なんでよりによって結上なんだよタイムリー過ぎるでしょ
「いやこれ実は本当で、だって今日ちょくちょく目が合うのよそしたら急いで目をそらされてね、因みに今も見られてるよ」
俺は結上の方を向いたら一瞬目があったが瞬時にそらされた。
「ついに来たか〜学校一かわいい彼女!」
「夢見すぎだぞもし仮に康太に彼女が出来たら俺はもう悠と一生を添い遂げてやるぞ。」
「えぇ…嫌なんだけど」
「そんな真面目な顔で否定しないで…いつもの女子からチヤホヤされてる可愛い悠に戻って!」こんな調子でいつも通りふざけて昼休憩は終わった。
5時間目昼休憩が終わりボーっとしていると
「はいこの問題結上解いてみろ。」
「はい、この問題は〜」
「流石だ結上、皆も結上を見習うように。」
「やっぱり結上さんって凄いよねー」「尊敬しちゃう」「後で問題の解き方教えてもらおうぜ」
周りからそんなことばかり聞こえる。
本人は気にしてないようだが。
「起立、礼」
今日も学校が終わった。
「夏樹ー!悠ー!帰るぞ〜」
康太が呼んでいる
「行くか、悠」
「そうだね、3人で帰りますか」
今日も下らない会話に花咲かせながら帰路についた。
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