美少女と約束
夏樹は目が覚めた。
ふと、そばに置いてあったスマホを見ると時刻は昼の12時を過ぎていた。
「やばい、学校に遅刻ってレベルじゃない」
急いで準備をしようとしたところで思い出した。
「違う、今日から夏休だ。」
ほっと胸を撫で下ろした。
しかし、たとえ夏休でも初日に12時すぐに起きるとは自堕落さに呆れる。
夏樹は自室で着替えを済ませてリビングへと向かった。
リビングにはすでに真白がソファに座って本を読んでいた。
今真白が読んでいる本は俺のオススメしたミステリーだ。
「おはようございます…?もう時間的にはこんにちはですね。昨夜は夜更かしでもしたんですか?」
別に夜更かしはしてないはずだが、
「昨日は真白が寝たすぐ後にベッドに向かったはずだが」
あれ?という顔をしている。あらかわいい
「多分夏休みに入って緊張の糸が切れただけだよ。昔から俺は自分が疲れてることに気づかないで、ふとしたタイミングで急に動けなくなったりするからな。」
「そうだったんですか、それってかなり危ないですね。」
それはそうかもしれない。
「まあ兎に角今回もそんな感じの理由だと思うよ」
夏樹はキッチンに向かい麦茶を飲んだ。
「夏は麦茶に限る」
ぷひゃーと麦茶を一気に飲み干したところでふと視線を感じる。
真白がこっちを見ていた。
「な、なんだ飲むか?麦茶」
「ご飯は既に食べました。夏樹くんが寝てる間に」
麦茶を飲むのか聞いているのになぜご飯。
「それよりもですね私は楽しみに待っているのですよ。」
待っている?
すっとぼけたような表情を浮かべていたのだろう、真白が
「忘れたんですか!?私テスト頑張りましたよ!」
あーー!
「ご褒美か!寝起きですっかり忘れてた。」
なんせまだ起きてから30分も経っていない。
「やっと思い出しましたね?」
真白はプンプンと頬を膨らませている。
「ほんとにごめん」
忘れていたのは事実だどんな理由があろうとも謝っておかねば。
「ええ!そんな冗談ですよ謝らないで下さい。」
真白が驚いて手をパタパタしている。
「でもですよ?楽しみにしてたのは事実なので!」
楽しみにしていてくれたのは嬉しい。
「そのご褒美のことなんだが、俺にはうまく決められなかったからそのなんだ…真白がやりたい事を一緒にやる、行きたい場所に一緒に行くそれで許してくれないか?」
あまりにもクズ過ぎるのは自覚している。
しかし、夏樹は女性経験が皆無で女友達もいないためどうしても選ぶことができなかったのだ。
真白が怒る事は目に見えている。
そんな夏樹の考えとは裏腹に真白は
「ほ、本当ですか…?私のやりたい事、行きたい事何でも一緒にいてくれるんですか?」
目を輝かせてこちらを見入っていた。
「あぁ約束するよ真白の願いを俺は叶えられる範囲でなら何でも何回でも叶える。」
俺はこんなものでいいのかと考えていたが、真白は嬉しそうにしていてくれたので良かったと思う。
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