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モンスター・イーター

前書き:ザ・モンスター・イーター

作者: 夏瓜 竹海

   はじめに(読まなくていい)_03 


(転載許可済み) ※註:初出不明。


本シリーズは、モート・アモクック(Moat Amokook)による”THE MON-STAR EATER(斜体)”の一部である。


原版と呼ばれるものは、文字通り〈屋根裏部屋〉の〈函〉の中にあった書簡(または紙の束)である(又聞き)。


この函というのは、〈ぼろぼろ〉になった革の旅行鞄であったり、ボール紙だったり、(描写から察するに)行李だったり、とにかく、はっきりしない──おそらく四角い──何かに入っていたものである(そして何故か蝋管まで含まれる)※それは円柱である(一部は溶けている)。


紙束の山は──恐ろしいことに──飛び飛びであった。抜けがあると思えば、あっちの函に、こっちは余計な紙片が混じっていれば、そっちと繋がると云った按配なので、「おそらく、この順であろう」と、(文字通り)アタリをつけて、どうにか体裁を整えた(容子)。両面を使われたものもあった(書き損じ等の紙背文書であったかもしれない)。


まとめるのに使われたタイプライターは、同じ屋根裏部屋にあった年代物であり、歯が欠けており、文字は潰れ、インクはかすれ、使った紙もひどい(買い物リストやチラシの裏面もあった)。

コーヒーカップの糸尻の痕など可愛いもので、鼻の曲がるような(ニオイ)を発するようなもの、油染み、タバコの焼け焦げ(危ない)──推察するに、原版も同じ一族の仕業であろう。


数ヶ月から数年にかけて並べ直したものの、抜けが見つからず、なので、補完したものがあるという(これも完全でなく、さらに加筆を要した)。


ために、〈同一人物〉と思われる何者かが、話によってまちまちとなり、

さらに、〈同一人物〉でない可能性も否めないが「話の流れ」を(なんとなく)優先して、

だから、そうした。と、なる。


あからさまな〈別人〉や〈時間〉、〈場所〉も、適当に繋げた、と云う。

ゆえに、見つかった紙クズ同様、出鱈目である。


こんなものを読むことよりも、有意義なことは沢山ある。

もし人生の最後の日だったら、〈やりたいことリスト〉は何千とあるはずである。そうでなくても、〈やるべきことリスト〉は何マイルと続いているはずである。何マイルとなくても、一尺程度は在る筈である。


家族に訊ねればよい。間違いなく(何かしら)用事を言い付かるはずである。

独居人ならば、水周りを確認し給え。或いは、窓と窓枠を見よ。バケツや新聞紙、ゴム手袋が必要でないか?


人生の一瞬・一瞬は永遠である。

されども、遠目には、やはり(傍点)一瞬でしかない。


切り取った永遠は、他人にとっては無価値である。


しかし、あなたにとっては

(唯一無二)

大切にして欲しい。


この度、一部または大部分を改めて再構成した。

都合優先で並び替えた。面倒で削ったところもある。よく分からんので足したところもある。足したが為にもっと分からんくなったところもある。

結局のところ本物は何処にもない。


(七六年・四月)

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