ポーカーフェイスの彼氏に脱衣ポーカーで勝負を挑み、その表情を崩す作戦
私の彼氏は、この学校の生徒会長を務める笹岡 四季君である。
彼とは生徒会に入会した際に初めて知り合ったのだが、その素晴らしきクールなご尊顔を目にして私は完全に一目惚れ。
以来、副会長というポジションを最大限利用しアプローチ、半年かけて彼女の座を勝ち取った。
書記の与謝さんを含め強敵は多かったけど、笹岡君も所詮は思春期の男子である以上、私の自慢のスタイルを駆使した誘惑には勝てなかったようだ。
寄り添って歩く彼の横顔を見ると、相変わらずキリリとした凛々しい顔つきをしている。
(いつ見ても美しいお顔……。でも、今日はその表情を絶対崩してやるんだから!)
四季君は、清潔に切りそろえられた真ん中分けの髪型に鋭い目つき、そして細い眼鏡をかけている。
身長は低くも高くもないけど、スラリとした細身ながらも筋肉質な体つきをしている。
正に生徒会長になるべくしてなったような見た目なのだけど、実は表情に乏しいという点までテンプレ通りだったりする。
それこそが私の性癖に直撃だったのだけど、いざ彼女になったらやはり他の表情も見てみたいという気持ちが芽生えてきた。
デフォルトを堪能したら、別のバリエーションも楽しみたいと思うのは普通のことよね?
「というワケで、ポーカーをしましょう!」
ということで、私は四季君を家に招いてポーカー勝負をすることにした。
「……この俺に、ポーカー勝負を挑むと?」
四季君が眼鏡を中指でクイッと上げながら尋ねてくる。
やはり、ポーカーに自信があるようだ。
だからこそ、その土俵で表情を崩してやれば効果は絶大である。
「ただのポーカーじゃない。今から行うのは脱衣ポーカーよ!」
「っ!?」
流石の四季君も驚いたらしい。
ルールは簡単だ。負けた方が一枚ずつ脱いでいく。
「……いいだろう」
最初は難色を示した四季君も、私が少し挑発したら乗ってきた。
これで仕込みは完了!
「クッ……」
「気づいた?」
このゲーム、一見私が不利に思えるが、実は負けるほど有利になっていくのだ。
理由は簡単。私が脱げば脱ぐほど四季君は無表情でいられなくなるから。
「もういい。降参だ」
「やった! 私の勝ちっ――え?」
喜んだ瞬間、四季君が私のことを抱きしめてくる。
「抱擁だ」
「え? え?」
四季君はそのまま私を抱き上げベッドに寝かせる。
「ベッド」
それを言うならベッドじゃなく賭けでは?
「チェック」
私は瞬く間に素っ裸にされてしまう。
そして――
「オールイン」
ええぇ~っ!?