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天主(カミ)

作者: 桜谷規

 天の父なる、お父様は、私を救ってくれた。


「規。この世界には神様がおるんやで」

 母はそう言った。規三歳の時であった。

「僕の求めとうもんはこれや!」

 僕は五歳の時にそう気づいた。

 母の友達のクリスチャンの人が、食卓の席で、祈ってる時に、そう気づいた。

「でもなんの努力もしてないのにこの食べ物どっから来たんやろ?」

 僕はそのときひらめいた。

「神様や!」

 そして気づいた。

「あ、俺みんなが、幸せじゃないと、幸せじゃないやん」

 そして、また、ピンと来た。

「そうや! 神様やったら出来る!」

 僕は、みんなが幸せになるように、神様に祈った。

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