ステータスとスキル
魔方陣の光が収まると、そこはさっきの真っ白でなにもない空間から一転。鬱蒼と木が生えている、森の中。俺の格好は、ワイシャツにスーツのズボン。ネクタイはしていない。
「...成功ですね。周りに気配は...ないですね。それでは、飛鳥さん。まずは《メニュー》と唱えてください。」
胸ポケットに入っている妖精姿のマティが言った。
「わかりました。《メニュー》...っ!?」
突然、視界の端に丸いアイコンが6つ現れた。
「アイコンが表示されたと思います。一番上がステータス。2つめがスキル、3つめは装備、4つ目はアイテム、5つめはパーティーメンバー及び奴隷など、6つめがその他となっています。まずはステータスを開いてください。」
言われるがまま、一番上のアイコンをタップする。
《ステータス》
清守 飛鳥
age.16
lv.1
HP_9999
MP_9999
STR_999
VIT_999
DEX_999
AGI_999
INT_999
「確認できましたか?では次に行きます。2つめのアイコンです。」
さっきと同様に2つめのアイコンをタップ。
《スキル》
看破の魔眼
知識の蔵
アイテムボックス∞
超回復
《祝福》
創造神の祝福
戦の神の祝福
魔法神の祝福
豊穣の女神の祝福
死と生の神の祝福
大地の女神の祝福
「スキルも大丈夫そうですね。次に行きます。3番めの装備ですが、その前に4番め、アイテムを先に確認しましょうか。」
これまた言われるがままにアイテムを開く。中は
《神魔剣》
《賢者の指輪》
だけだった。
「そのアイテム欄は、アイテムボックスと直結しています。ボックス内に入れたいアイテムに触れながら、《収納》で入ります。逆に出したいときは、《解放》で出すことができます。今回は、両方出してみてください。」
「わかりました。《解放》。出ましたよ?」
「では、次に行きます。装備品は、いくらでもつけることができますが、アクセサリーなどの効果は、3つ目までしか機能しないので注意してください。それと、装備する際は、装備品に向けて、《装備》で装備できます。試しに、両方やっておいてください。」
「わかりました。マティ様。《装備》」
マティは呆れたように言う。
「...飛鳥さん。様をつけるのは、やめていただけますか?私はあなたの専属妖精。敬語もおやめください。」
「わかりまし...わかった。これでいいか?あぁ、マティも敬語を使わないでいい。」
「...うん。わかったよ。それで、一応これで説明は一通り終わりかな。詳しくは、その都度説明していくよ。」
「おぉ、よろしくな。マティ」
マティは嬉しそうに周りを飛んでいる。こういう所は、見た目通りなんだな。
「あ、そうでした。近くに街があるはずだから、暗くなる前に行こうか。今からならまだ間に合うから。」
「お、街があるのか。さすがに野宿は嫌だし、早速行こうか。」
「はい!こっちです。早く行きましょう!」
マティに手を引かれ、森の奥に入っていく飛鳥。彼はまだ気付いていなかった。マティが方向音痴なことに。