プロローグ③
「それでは、転生するにあたって、あちらの世界について、説明します。飛鳥さんに転生していただく世界は、アルベイトと呼ばれており、魔法と剣の世界です。その他の情報については、後々わかるはずです。」
あ、面倒くさいんだな。とは言わない。思ったけど。
「次に、各神々から謝罪の意を込めて、プレゼントを預かっているので、お渡ししていきます。まず、創造神様からは、祝福と、看破の魔眼、知識の蔵です。次は戦の神から、祝福と神魔剣です。次は魔法の神から、祝福と賢者の指輪です。次に豊穣の女神から、祝福とアイテムボックスです。次に死と生の神から、祝福と超回復です。最後は私から、祝福と私です。」
……は?最後なんて?
「えっと、最後の私っていうのは、一体どういう意味ですか?」
アールマティは首を傾げて
「そのままの意味ですよ?具体的には、専属妖精として、サポートします。」
「え?マティ様は神ですよね?そんなことして大丈夫なんですか?」
「はい。問題無いです。私は、大地の女神ですが、すでに一人いるので、問題ないんです。もともと働いていませんでしたし。」
それはそれで問題なんじゃ…まあいいか。
「とりあえず転生の準備は整いました。何か質問等はありますか?」
「…じゃあ、地球で俺はどうなっていますか?」
「はい。地球では、あなたはもともといない存在となっています。神が関わってしまったので、これ以外の措置がとれないんです。すいません」
「いえ、特に問題ありません。俺なんかのために、ありがとうございます」
「他には無いですか?では、転生します。“数奇なる魂に 新たな肉体を与えよ”『転生』」
足元に黄緑の魔法陣が現れ、光を増していく。
期待と不安を胸に、飛鳥の異世界生活が、始まる。