プロローグ②
「うぅ…ん………あ…れ…?此処は、一体…?貴女は?」
気が付くと、白い空間に横たわっており、謎の美少女に膝枕されていた。
「あ、気づきましたか。私の名前はアールマティ。マティと呼んでください。そして、此処は人間で言う天界です。」
あぁ、そういえば俺は三つ首の狼に食い殺されたんだっけ。
「はい。その通りです。あなたは、ある世界から逃げ出してきたケルベロス…あなたの言う、三つ首の狼に殺されました。ケルベロスは討伐されましたが、あなたという犠牲者が出てしまいました。他の神々を代表して、謝罪いたします。」
そう言って頭を下げるアールマティ。
「いえ、ただ俺の運がなかっただけです。気にしてないので、頭を上げてください。」
「ありがとうございます…あ、体の修復が終わりました。それで、これからの事なのですが、あなたの体を修復するにあたって、半分以上が欠損していたので、神の力で修復したのですが、それにあたって飛鳥さんの身体能力などが著しく上昇してしまい、地球では生活できないレベルになってしまいました。そこで、地球とはちがう、他の世界に転生していただく事になります。」
俺は「地球に戻らない」というのを聞いて、安心していた。正直、あの世界には戻りたくなかった。全くと言っていいほど、いい思い出がなかったから。あ、でも、友人たちが心配しないかは気になった。特に、小学校から大学卒業まで一緒だったアイツのことが。