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はじまりの物語
遥かな昔
この世は闇に包まれていた。
無限に広がる闇は、ある時知能ある生き物を産みだした。
それらは人を襲い、世界を恐怖に染め上げていく。
人々は怯え、未来に絶望しか見出だせなくなっていた。
そんな時。
天より一条の光が差し込み、辺りに巣食う闇を切り裂いた。
その中から一人の青年が姿を現し、闇の申し子たる妖魔を退け、この世に夜明けをもたらした。
待ち望んだ世界に人々が歓喜するなか、青年は言葉を残し天へと帰っていく。
『世界再び闇に囚われし時、彼方より天地を抱きし使者現れん。
その者、天の力を用いて闇なる者を討ち滅ぼさん。
絶望するなかれ。
いつの日か希望の光は汝らを照らすだろう』
この言葉は伝承となり、今もなお語り継がれている。