第六話:レバニラの魔力
コラボ配信が終わり、私と澪は事務所の控室に戻ってきた。
「橘ちゃん、めっちゃよかったよ!」
「そ、そうかな……?」
「うん! コメント欄もすごく盛り上がってたし、楽しかった!」
澪の明るい笑顔に、私は少しだけ安心した。
そのとき、彼女がコンビニ袋から何かを取り出した。
「じゃーん! レバニラ弁当!」
「えっ、また?」
「うん! さっきの配信で話してたら食べたくなっちゃって!」
結局、私もつられてレバニラ弁当を食べることに。
「これで明日からも頑張れるね!」
レバニラを頬張りながら、澪は笑う。
こうして、私と澪の距離は少しずつ縮まっていった——。
しかし、その翌日。
「おはよ……って、えっ!?」
事務所に入った瞬間、目に飛び込んできたのは、ずらりと並んだレバニラ弁当の山だった。
「澪!? これ、どうしたの!?」
「いやぁ、配信の後、リスナーさんたちが送ってくれちゃって……」
机いっぱいに積まれたレバニラ弁当を前に、私たちは顔を見合わせた。
「……とりあえず、食べる?」
こうして、私たちのレバニラ地獄が幕を開けたのだった——。
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