第三十九話:試行錯誤とさらなる挑戦
試作会を終えた私たちは、料理スキルの向上と配信の実現に向けてさらに準備を進めることにした。
「やっぱり、もっと練習が必要だね……!」
柚葉がキッチンに立ちながら、真剣な表情でレバーの下処理をしている。試作会の反省を踏まえ、より美味しいレバニラ炒めを作るべく、個々での練習も始めることにしたのだ。
「レバーの臭みを取るには、しっかり下処理するのが大事なんだよね。牛乳に漬けるとか、生姜や酒を使うとか……」
「へぇ〜、そんなに手間かかるんだ」
私はメモを取りながら、柚葉の手際を見つめる。確かに、前回の試作ではレバーのクセが強く出ていた。臭みを取り除くだけで、ぐっと美味しくなりそうだ。
「澪は何してるの?」
「私は配信の構成を考えてるよ」
澪はノートPCを開きながら、料理配信の流れをまとめていた。
「レシピの紹介、調理、試食の流れは基本として……あとは、リスナー参加型の企画を入れるのも面白いかもね」
「例えば?」
「リスナーにアレンジレシピを考えてもらって、次回の配信で試してみるとか。みんなが考えたレシピを実際に作って、それを評価するのも面白そう」
「それ、いいね! 参加型企画なら、リスナーさんも盛り上がりそう!」
新たなアイデアがどんどん出てくる。配信をただの料理企画にするのではなく、リスナーと一緒に作り上げるものにすれば、もっと楽しくなるはずだ。
「よし、それなら次回の練習で試しに配信してみようか!」
「え、もうやるの!?」
「早くやってみた方が、問題点もわかるしね!」
こうして、私たちは試験的な料理配信を行うことを決めた。本番に向けて、さらなる試行錯誤が始まる——!
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