第三十六話:企業からの返答
企業とのプレゼンが終わり、返答を待つ数日間は、まるで試験結果を待つ学生のような気分だった。
「どうかなぁ……大丈夫かなぁ……」
柚葉はソワソワしながらスマホをいじり、澪は腕を組んで何か考え込んでいる。私はというと、リスナー向けの雑談配信をして気を紛らわせようとしていたが、結局、コメント欄で「企画の話どうなったの?」と聞かれるたびにドキドキしてしまっていた。
そんなある日、ついに事務所から連絡が来た。
「奈央、メール来てる!」
澪が駆け寄ってきて、私のスマホを指差す。画面を見ると、件名には——
『貴企画に関するご提案』
「……開けるよ?」
私の指が震える。深呼吸して、タップ。
『弊社としては、本企画に非常に興味を持っております。つきましては、コラボ内容を具体的に詰めていくため、再度打ち合わせをお願いできますでしょうか』
「……え、これってつまり?」
「キ、キターーーー!!!」
柚葉がソファの上で飛び跳ね、澪は拳をぎゅっと握る。
「完全決定ではないけど、確実に前向きな返事だよ! ちゃんと話を詰めれば、コラボ実現する!」
安堵と興奮が一気に押し寄せる。私たちの企画が、大手企業の目に留まり、本格的に進もうとしている。
「よし、もう一回、企画内容をブラッシュアップしよう!」
私たちは再び気を引き締め、具体的なコラボ内容を詰めるための準備を始めた。リアル料理配信の実現が、着実に近づいているのを感じながら——。
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