表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Virtual Re:Link 〜レバニラ炒めを添えて〜  作者: 獬豸
第一章:デビューと葛藤のレバニラ
1/60

第一話:デビューの光と影

 Vtuber業界は、夢と現実が交錯する世界だった。


 華やかなライブ配信、ファンからの熱狂的な応援、バズる切り抜き動画。そんな表の顔がある一方で、熾烈な競争、事務所の方針、炎上リスク、そして配信外での孤独。誰もが羨む存在でありながら、誰もが生き残る保証はない。


 その世界に足を踏み入れたのが、私——「橘 梨乃(たちばな りの)」。


 デビューを果たしたばかりの新人Vtuberで、事務所「Lumière Productionルミエール・プロダクション」に所属している。もともとは歌が好きで、趣味で投稿していた歌ってみた動画がバズったのをきっかけにスカウトを受けた。Vtuberとしての活動は夢のように思えた。


 しかし、すぐに現実を思い知らされることになる。


 Lumière Productionには、すでに数十名のVtuberが所属しており、競争は激しい。同期デビューのメンバーだけでも五人いて、みんな個性豊かで、すでに確固たるファンを獲得している者もいる。


 そんな中、特に私の目を引いたのが「白崎しらさき みお」だった。


 彼女は私と同じく新人でありながら、すでに驚異的な人気を誇っていた。端正なキャラクターデザインに、抜群のトーク力、ゲーム実況の腕前もプロ級。そして何より、その配信スタイルは「天性のエンターテイナー」としか言いようがなかった。


 初めて彼女の配信を観たとき、私は衝撃を受けた。


「……すごい」


 思わず口に出してしまうほど、彼女の配信には惹き込まれる力があった。


 同期とはいえ、彼女はすでに別次元の存在だった。デビュー初日の登録者数は私の倍以上、配信の同接(同時接続数)も圧倒的な差。まるで住む世界が違う。


 焦燥感。


 正直、嫉妬に近い感情すらあった。


 だが、それでも——


「橘ちゃん、一緒に頑張ろうね!」


 デビュー配信を終えた後、楽屋で笑顔を向けてくれたのは、ほかでもない白崎 澪だった。


 その優しい笑顔に、私は戸惑いながらも、思わず心を奪われてしまった。


 それが、私と彼女の関係の始まりだった——。

カクヨムで先行投稿しております。

よろしければ読んでいただき、評価していただけるとありがたいです。

https://kakuyomu.jp/works/16818622171293154777


本小説においてはSNSは基本的にtwittter(tは3つ)とさせて頂きます。

もしX(旧ツイッター)などの表記があれば誤字報告をお願いします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ