第九十六章+第九十七章+第九十八章 Determination+Tomorrow+Signal For The Semi-Final
ちゃんとしてます。ミドリ、もみじ、カレン、竹鬼の準決勝が始まりました。
〜第九十六章 決心〜
「メガネと猿とやるのか…お前らに勝率は…」
「黙って。」
俺が気まずそうに言うと、ミドリはきつく言った。
「勝てないかもしれない。いや、二人のほうが断然強いよ。多分、会場にいる人全員が、私達が勝つなんて思わないと思う。」
ミドリが続ける。
「それでも、私達はやるよ。夢を叶える。絶対にお父さんみたいになる。」
「ミドリ…」
俺は思わずその名を呼んでしまった。なんだか、ミドリが遠くに行ってしまう様な気がしたからだ。
「チャンスを掴んで離すな。これが、ヤマナカ家の家訓だから。」
そう言って、ミドリは笑った。いつもとは違う、大人びた笑顔で。
〜第九十七章 明日〜
「そ、それでは!セミファイナル、第一試合、ミドリ・ヤマナカ&もみじ・メープルVSカレン・ペドル&竹鬼・盤風の試合を開始します!」
ミス・サクラのアナウンスが会場に響いた。さっきのフローリストくんとの会話の後から、ミドリは一言も喋っていない。
「…ミドリ?いよいよ、二人との試合だね。」
私は、ずっとこのときがくるのを恐れていた。竹鬼くんと、カレンさんと戦いたくなかった。
「…もみじ、」
ずっと閉ざされていたミドリの口から、私の名を呼ぶ声が聞こえた。
「この試合、絶対勝つよ。」
そう言ったミドリの表情は、固く強張っていた。その真剣そうな横顔を見て、思わず私も顔を強張らせた。
「うん。」
私はうなずくと、腰に差している杖に手をかけた。
白かった杖が、真っ赤に彩られる。赤とオレンジ、黄色のもみじの葉が私の杖の中を優雅に泳ぐ。清く流れる澄んだ小川は、私の心を和ませてくれた。
「それでは…スタートっ!!」
サクラ先生の声と同時に、私達は前に出た。
〜第九十八章 準決勝始まりの合図
「それでは…スタートっ!!」
ミス・サクラのスタートの声と同時に、俺とカレンは前に出た。
「竹鬼、行くよ!」
「お、おおっ!」
カレンの合図と共に、俺は高く跳んだ。
「氷結魔法、アイスソウル。」
カレンが杖を振り、風を起こすと、あっという間にコート一面、凍りついた。俺は空に浮いた体勢から一回転し、その勢いで杖を振った。背中に何かが生えたのを感じる。そのまま氷の地面を蹴って宙へ!!
もみじが口を動かすのを俺は捉えると、巨大な翼を大きく動かして
「風力魔法、ダブルウィング!!」
叫んで翼と魔法で起こした風を一斉にもみじ達に注ぐ。
カレンの氷が、ヤマナカの左足を捉えた。そのまま固まり、ヤマナカがもう片方の足を動かしてもがく。
氷結魔法に良く効くのは、火炎魔法だ。しかし、今火炎魔法を使えば自分たちも怪我をする。カレンは氷をコート全体に広げたから、それを全部溶かすにはコート全体に火を付けなければならない。もし一部だけを溶かしたとしても、その氷はまたたく間に、また周りに広がり、最初に逆戻りだ。無駄に魔力を消耗する事になる。
「…悪い…もう終わりや。」
俺はそう呟いて、もみじを見つめた。
ーん?何か…言ってる…?ここからじゃ何も…
「火炎魔法、ファイヤーフラワー・改!!」
それぞれの得意分野や特殊能力など
ヤマナカミドリ ー 得意・植物魔法、特殊・天空魔法 ー魔力の量が人より多く、一つ一つの魔法が継続時間も長く、威力も高い。使える者が少ない天空魔法を、使いこなす。
メープルもみじ ー得意・火炎魔法、闇魔法 特殊・催眠魔法(?) ー高等魔術を軽々と使いこなす。真の実力はまだ、隠している様である。催眠魔法についての知識は豊富な様だが、まだ一度も使用しているところは確認されていない。発想力が高く、応用も効く。
ペドルカレン ー得意・水性魔法、氷結魔法 特殊・??? ー持ち前の戦闘能力の高さと幅広い知識、それと他に何か、切り札を隠し持っている。
盤風竹鬼 ー得意・風力魔法 特殊・特に無し ー運動神経は一般より高い。祖母からの教え、カレンとの修行である程度の剣術と武術も使える。風力魔法で竹鬼の右に出るものは、学園内にはいない。勇気と優しさを持ち合わせた、ヒーロー。




