第八十九章+第八十九.五章 Beauty Picking+あろまんときのこんの素晴らしい作品
ちゃんと素晴らしい作品も入ってまーす☆
〜第八十九章 落ちこぼれの美少女〜
「ボクの母さん、『落ちこぼれの美少女』で水の国ではそこそこ有名な渚衿花なんだ。」
ーその名前は、水の国出身の者なら誰でも知っている名前だった。水の国最強とうたわれた渚一族の落ちこぼれ、渚衿花。
その容姿は幼いながらも目を見張るものだった。雪の様に美しい銀の髪、湖の様に澄み渡る青い瞳。そんな彼女の可憐な姿は、まさに水の精霊そのものだった。
しかし。 彼女の父親から彼女に受け継がれたのは、その美しい容姿だけだった。父親、渚飛翠の強さは、彼女には全く遺伝していなかったのだ。渚家は大混乱に陥った。本当なら次世代の強者、新しい当主が生まれてくるはずだったのだ。飛翠は怒り狂い、夫婦仲はもう一生元には戻らないだろうと言われるほど悪くなった。夫婦仲がそれほどまでに悪ければ、次の子供は見込めないだろう。飛翠は何とかしなければと、武術の才能に長けた四十も年上の男とまだ十六だった衿花を結婚させた。
二人の間には男児が生まれたが、その子の容姿は母親に似てとても美しかった。渚の者たちは深く傷つき、衿花と男を離縁させた。
しかし、その子供は幼いながらに修行の相手をしていた飛翠の弟子たちに、複雑骨折を負わせたのだ。大怪我をした弟子たちは、その子供を心底怖がり、『衿花の恨みの権化』だと喚いた。その噂は国中に広がり、落ちこぼれの衿花の事を国中が知ることとなった。
そこで飛翠は、その幼い子供に試練を課した。もし死ぬまでに自分を倒せれば、渚の家を衿花に譲ると言うものだった。幼い子供は死にものぐるいで修行をしたが、結局勝負は付かぬまま衿花は家を出ていったという…
「…それじゃあ、お前が『衿花の呪いの権化』なのか…?」
「失礼だなぁ。他人の親を呼び捨てなんて。」
カレンはそう言って笑った。
「…悪い…まさかお前がなぁ。ってことは…お前、物凄く強いんじゃねぇか?」
「そうだね。残念ながら、あのクソオヤジとクソジジイの血が入っちゃってるから。」
「クソオヤジ…お前、自分の祖父をクソジジイって言っても良いのかよ…?」
「今は、誰も聞いてないからね。ボク、ホントはすごく口悪いんだよね。」
「…女が…ん?ちょっと待てよ、衿花、さんの呪いの権化って、確か男じゃなかったか?」
俺はカレンとカレンの話に矛盾を感じ、そう尋ねた。
「え?そうだよ?それがどうかしたの?」
カレンはおどけた様に言うが、その下に意地の悪い顔が広がっていることを、俺は見抜いた。
「お前…男か。」
〜第八十九.五章 あろまんときのこんの素晴らしすぎる作品〜
「アハハっ。そうだよ。騙された?どう?ボク、きれいでしょ。」
カレンはそう言うとニヤリと笑った。
「…クソっ。…確かにそう言われてみれば、お前、女にしては、筋肉むっきむうきむきむきむっきむき睦月睦月だな☆」
「アハハ。ちょっと、キミ失礼だね。」
カレンはそう言って笑ったが、目が完全に死んでいる。
「お前、女にしては、気色悪いしな。」
「林君、キミ、失礼だよ。ボク、怒ったから。」
カレンの背中から炎がもえだしてきている。
あ、あの目は、爆発眼!!
「か、カレン様!」
なんか変な声が聞こえたかと思うと、大魔王ほうれんそうだと思う人が立っていた。
「カレン様!!なぜあなたがここに!?」
カレンは大魔王ほうれんそうを見ると驚いたような顔をした。
「ほ、ほうれんそう、そっちこそ、なぜここに?」
「私は、カレン様が亡くなってから、ずっと、このようにさまよっておりました。今は昼間はこの学校の屋上で雲を眺め、夜中に給食室に忍び込んで食物を盗んだりごみ置き場を漁ったりしております。」
「ボクは、っていうか、お前、いなくなったじゃん。ずっと前に。何ホームレスしてんの?ボクの学校に住み着くのとか止めてよ汚らしい。」
ー何なんだ、この人は?
「っていうか、ほうれんそうじい、髪、伸びたね。切っていないんじゃないの?」
確かに見てみれば、大魔王ほうれんそうという人の髪の毛は、ほうれん草の葉っぱみたいな形をしていて、 サングラスをかけていて、まあ、とりあえずすごく変な格好をしている。
「とても失礼でございますね、カレン様。ところで、そのガキは?」
ーえ?ガキって、俺のこと?
「ああ、林菊夜だよ。」
「おや?菊夜?一夜菊夜ではなく?」
大魔王ほうれんそうが不思議そうな顔をしていった。
「うーん、林菊夜だと思うけど、ボク、あんまり知らないな。」
最後のカレンの言葉、あろまんが書きましたけど、センスの塊ですね。ハイ。
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