第六十七章+第六十八章 The Lord Of The Cave+Seika The Skill
ちゃんとしたお話です。(多分)
〜第六十七章 洞窟の主〜
「ここか…」
俺は洞窟の入り口に立った。中は真っ暗で何も見えない。奥がどのくらい続いているのかも全く検討がつかなくて、俺は少し怖気付いた。
「カ、カレン、この洞窟って、どのくらいの大きさなんや?」
「実を言うと、ボクも入ったことはないんだ。母さんが、絶対に入っては駄目だって言ってるからさ。」
「なんや危険な場所なんか…?」
俺は振り向いてカレンに聞いた。
「…さぁ…お祖父様の付き人の人の話では、母さんは入ったことがあるらしいけど…なんか聞いちゃいけない気がして…」
「…とにかく、風姫さんに勝たんと先には進めないんや。行くで!!」
「う、うん。」
洞窟の中は一筋も光がさしておらず、俺たちは壁に手を付きながら洞窟をゆっくりと進んだ。
「うわっ!!」
急にカレンが声をあげたとおもったら、急にコウモリの大群が襲いかかってきた。
「なっ、なんや?!」
「コウモリッ?!ここにこんなのがいるなんて聞いたこと…」
「とにかく、アイツらは俺らを狙ってるみたいやし、はよ逃げんと!!」
俺はカレンの手を引いて洞窟から出ようとした…が、カレンは動かなかった。
「カレン?何しとるんや早く…」
「竹鬼。奥に進まないと風姫さんにはたどり着けないよ。風姫さんを捕まえなきゃ、竹鬼がボクを連れて行きたいって所にも行けなくなるし…」
「…カレン…分かった。俺も手伝うから、二人でコウモリをやつけようや!」
俺は力強く言うと、柔道をするときの様に構えた。カレンも渚流の構えをしている。
コウモリたちが俺たちに向かって来た。
ー最終目的は風姫さんを捕まえること。コウモリを全部倒す必要は無い…軽く捌いて進むか…
「カレン、奥で落ち合おうや!!」
「えっ?」
俺は驚いた表情をしているカレンを後目に、コウモリの大群の中に突っ込んだ。
〜第六十八章 渚流奥技、『清華』〜
「カレン、奥で落ち合おうや!!」
「えっ?」
竹鬼がコウモリ達の中に突っ込んでいった。その姿はあっという間に黒い羽たちに隠されてしまった。
ーいつもそうだ…竹鬼は、ボクの事は必死で守ろうとするくせに、自分のことはどうでも良いと思ってるのかな…?ボクは…いっつも自分勝手なのに…どうして竹鬼はそんなに優しいの…?でも竹鬼、これだけは覚えといて。
「ボクだってキミに傷ついて欲しく無いんだぁあああああああ!!」
ボクはそう叫ぶとコウモリの中に突っ込んだ。
コウモリの鋭い爪がボクの頬を裂いて血が流れる。
ボクはその場で大きく回転すると風を起こした。
コウモリたちが怯んで動きが鈍くなる。ボクはその内の一匹の足を掴むと、引きちぎった。
その姿を見て他のコウモリたちの動きが急激に変わる。戸惑いを隠せないのか、コウモリたちは皆混乱し、空中で衝突し地面に落ちる者、その場で固まって動かなくなる者、怒りに任せて無防備に突っ込んでくる者がいた。
ボクは向かって来たコウモリたちを全て地面に叩き落とし、残りのコウモリたちは無視して洞窟の奥へ進んだ。
その途中には沢山のコウモリたちが壁に打ち付けられていたり、地面で血を流して潰れていたり、竹鬼が力いっぱい戦った跡があった。
奥に行く途中には残されたコウモリたちが数匹いたが、皆戦意を喪失しているのか全く動かなかった。
竹鬼が行く先のコウモリ達を皆倒してくれるおかげで、ボクはあまり怪我をせずに済んだ。
「…結構奥まで来たな…ここらに風姫さんがいる…」
「カレンッ、止まれ!!」
突然声が聞こえたかと思うと、竹鬼が前に立っていた。
「竹鬼!大じょ…」
ボクはそう言いかけて言葉を切った。竹鬼の着物はところどころ切れ、体中から血が流れている。
「竹鬼!すごい怪我してるよ…!!」
「ん…このくらい平気や。それよりあれ…」
ボクは竹鬼が見ている方向に目を移した。暗闇の中で何か大きな物体が見える。天井からぶら下がっている様で、何か袋の様な物にも見える。
「あれは…なんや…?」
竹鬼がそう言った途端、黒い物体が動いた。
「!!た、竹鬼、逃げないと…」
「あれ…コウモリか?それも特大の…」
「…あれはきっとこの洞窟の主なんだよ。今までの小さなコウモリ達はただの余興みたいなものだったんだ。」
「でもこの奥に風姫さんが…」
「竹鬼!どうして言っていることが分からないんだ?!ボクはキミのことを死なせたくないんだ!!このままここに居るとアイツに殺される!!」
「でも俺はカレンに…」
「竹鬼、もう良いよ!見せたい所なんて!もうどうでも良いよ!ボクは、そんなところに行きたいからここまで来たんじゃない!キミと一緒にいたかっただけだ!!キミが死んだら、ボクは君にもう二度と会えなくなる!!竹鬼が死んだら…ボクは…」
「カレン…」
「キミ以外に、本当にボクの事が分かってる人なんていないじゃないか…キミがいなくなったらボクはどうしたら良いの?」
「カレン、わかった。俺は、俺たちは死なないために、ここから逃げようう!!」
ボク達は必死で洞窟の主から逃げた。
「カ、カレン!!主が!!」
「え!?」
ボクは竹鬼が後ろを見て叫んだので、振り返って主を見た。すると、後ろから巨大なコウモリがボク達に襲いかかってきていた。ボクは決心して、竹鬼に言った。
「竹鬼、ここはボクに任せて先に行ってて!!」
「はぁ?!そんな事できるわけ無いやろ!!」
「いいから早く!!」
「…カレンッ…おう!わかった!!任せたでカレン!!」
竹鬼はそう言うと、洞窟の出口に向かって走っていった。
「グルルルル」
洞窟の主が吠えている。ボクは、渚流の最強攻撃と呼ばれている渚流の奥技、『清華』を使うことにした。この技を使って、失敗をしたら、使った者は反動で死んでしまう。でも、ボクは大切な人を…竹鬼を守るためにこの技を使う!!
「渚流奥技!『清華』!!!!!!!!!!!!!!!!」
ボクがそう叫ぶと、意識が飛んだ気がした。もう、何も覚えていない。
わぁなんか激アツ展開(?)これは、山田後輩アロマが面白くしようとして書いたのを、神崎きのこが意地でも止めて見せる!!って感じで出来た章なので、ちょっとアロマちゃんの書き方の癖が表れているところもちょくちょくありますね。大体はきのこが編集しましたけど。あはは。




