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3選はしたものの

悩み多き人

 大統領は、史上初の3選に浮かれていた訳では無い。むしろ、暗黙の了解とか紳士協定とか言うものを無視して出馬しただけに、実績を上げないといけなかった。

 都合の悪い事態が続く今は、3選などしなければ良かったと思うようになっていた。


 一番痛かったのがヒトラー爆殺事件。新中立法成立前で議会で審議中の出来事だった。ドイツのやり方が変わるかも知れないとして、新中立法は流れた。

 次に、日本の日独伊防共協定の破棄。更に日本製軍用機のイギリスへの売却。

 主にこの2点は予想外の出来事だった。

 

 日本をなんとかすれば、中国市場(満州含む)への大規模な参入と、あわよくば対日戦で軍需産業が潤うかも知れなかった。

 石油禁輸も、東南アジアから最低限は仕入れることが出来るようになったと言う報告が有る。イギリスめ。屑鉄は古い海軍艦艇や商船を廃棄解体して、量も質も足りないが間に合わせようとしている。国内からは石油や屑鉄の良い取引先だったのにと言う文句も多い。

 

 ドイツもヒトラーが生きていれば、もっと派手に動いただろう。

 しかも、選挙の時に「アメリカの青少年をいかなる外国の戦争にも送り込むことはない」と公約した。

 アメリカから仕掛けることなど出来なかった。中立法のおかげで英仏に軍需物資を売ることも出来ない。

 さらに国内各所で、ドイツとコミンテルンの工作員がいろいろやらかしてくれた。その掃除の結果、ドイツもソ連もろくな物じゃあ無いと言う風潮が出来てしまった。日本と同じでは無いか。

 国内経済政策は有効な手が少なく、内需の拡大にも限界が有った。失業率も高止まりだ。なんとかして戦争特需や中国特需を持ってこようとしたが、今のままでは無理だろう。

 軍需産業からは、戦争に期待する声も上がっているが、今のまままでは無理だ。


 スペインからそんな数は必要無いだろう。という数のトラックとブルドーザーなど建設用重機の注文が来ている。と報告が有った。

 どうせ中古として英仏に売るのだろうが、監視はしておけ。介入はしなくても良い。業界は喜ぶだろうしな。


 またクラクラする。血圧か。落ち着かなくては。




 世界はそんなこと関係ないとばかりに動いている。

 ドイツが英仏と停戦講和。ポーランド返還も公式に認める。

 ドイツがソ連軍に撤退中追撃を受け、死傷者多数。ドイツは反撃に出ると発表。英仏ポーランドもソ連に対して最後通牒を突きつけた。条件はポーランドからの全面撤退と賠償。

 日本軍が中国戦線の縮小をし、部分的に撤退している。それが遠因になったのか国共合作が崩れた。内戦になろうとしている。








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