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ドイツ ヒトラー亡き後

 ドイツ国内は表面上は落ち着いている。

 ヒトラーの後継者を狙う者達の暗躍は、目立つ事無く立ち回っている。

 ゲーリングが一応後継者で有るが、正式に後継者として指名された直後のヒトラー殺害だけに関与も疑われた。ヒトラー殺害は偶発的な出来事で、何の関与も無かったことが調査でも立証された。

 ゲーリングを犯人とした後継者候補は、濡れ衣を着せたことで追い詰められていく。


 ベルリン市内では暗殺事件が相次ぎ、死体有るところにゲシュタポ有りなどと言われ、ゲシュタポ犯人説もささやかれた。ゲシュタポも治安維持の一環として犯人を追っており、仕事をしているだけだった。たまには犯人で有りもしたが。


 政治的混乱が続くナチスドイツに痛い知らせが極東から届いた。

 日独伊防共協定の破棄である。日本国内での情報戦に勝利した英国が、ドイツから日本を引き離すことに成功したのだ。


 そして英仏から最後通牒が渡された。

 ポーランド侵攻以前の国境線に戻し、ポーランドに賠償しろと。


 無理だった。どう考えても、持ち上げた国内世論や資金面から無理がある。金が無いからオーストリアを併合し、チェコスロバキアやポーランドを取ったのだ。英仏に従えば、ドイツは第一次大戦後に戻るだろう。それにソ連はどうするのだ。

 政治的混乱が続き決定出来ないまま、最後通牒の期日を迎えた。



 1940年5月。戦端は開かれた。

 独仏国境でもルール地方に近い所は激戦地となる。ルールを潰せば、ドイツの継戦能力は大きく落ちる。

 ルール地方への爆撃は、ルクセンブルク・ベルギー・オランダを避けドイツ国内を飛行しなければいけない。あまりギリギリだと国境侵犯になるので、ザールブリュッケンに侵入、そのまま北上という飛行経路しか無い。帰りも同じルートだ。英仏戦闘機の航続距離からして飛ぶだけでギリギリだ。ボーファイターを護衛に付けたが、役に立たなかった。数回行ったが、犠牲が多く中止された。


 ドイツも、ベルギーとオランダを刺激したくないために、国境線近くでの戦闘は厳禁とした。

 ソ連がポーランド国内で接しているのだ。そちらも警戒しなけらばいけない。お互いに相手を利用するが、お互いに一ミリたりとも信用などしていなかった。


 開戦後1年近く経っても、状況に変わり映えはしなかった。

 独仏国境でちまちまやっているだけだ。これは戦闘機の航続距離が補助タンクを装備しても足りないためだった。ドイツ奥深くまで届かないのだ。

 ドイツ空軍も同じだった。奥に入ればお互いに損害が多い。国境付近での地上支援と上空援護が仕事になっている。


 海上封鎖はデンマーク、ノルウェー、スウェーデン、オランダ、ベルギーが中立宣言をしており北海が主戦場だ。ドイツのUボートはキール運河を通過するので、北海へ出てくる。キール運河の防空体制は厳重で戦闘機の護衛が無い爆撃機隊は大損害を受けた。爆撃は当面中止である。



 英仏は航続距離の長い戦闘機が必要だった。メッサーシュミットと戦闘可能な。

 落下タンクを付けても、まだ足りないのだ。

 どこかに無いものか。




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