95.新しい泉
「私が思いつく下処理、って言ったら何があるかな〜? 洗う、乾かす、潰す、刻む、くらい?
そんなにパターンないし、全部やってみよう!」
まずは、普通に洗う。
次に、乾かす、ってことでカゴに乗せてお外に放置。
あとは、キッチンの料理用と同じ器具を使うのが何となく嫌だったから包丁まな板を買って、1cm幅くらいにザクザク切ってみた。
「潰すのはどうしようかな……?」
パッと見た感じ、良い器具が無いんだよね。
この家には生産に関する物がほぼ全部あるはずなのに、草を潰すのに使えそうなものはない。
「器具がないならただの石でいいや」
昔の人はそうやってたはずだし、なんて思いながら庭に出て適当な石を2つ取ってきて、勝手口の前に設置。
ごーりごーりして潰した、いかにも苦そうで体に良さそうな緑色の塊を作った。
「よし、あとは乾かしたのが出来上がるまで待ちだね。
その間に良い水をゲットしたいな」
一番量産しやすいのが《水薬》系のアイテムだと思うから、水のレア度も上げたい。
「なーんか良いものはないかなー?」
前に買った湧き水みたいなのが欲しいんだよね。
あれは一時間3リットルしか出ないから、アルマクさんに貰うのも申し訳ないし……。
《森の妖精の遊び場》★★
小さな妖精たちの憩いの場となるような泉。
効果: 聖水の湧き水(一時間に3リットル)
「良いの見つけたー!
効果は今の泉と同じかな?
多分だけど、これも大きいと思うし、アルマクさんに相談して置き場所決めよっか」
作業真っ只中のアルマクさんには申し訳ないけど、声を掛ける。
「おーい、アルマクさーん。
新しく泉を買いたいんだけど、どこなら置いても邪魔にならないかな?」
「泉? あれは?」
今まで使っていた、神水龍の泉を指差す。
「あれは、アルマクさん達が使ってるじゃない?
湧く量も少ないし、私も貰ったら足りなくなるかな、と思って。
錬成するのに使いたいから、もう一個増やそうと」
「なるほど。家の、近くが、便利か?」
「そうね」
「あの辺、どうだ?」
邪魔にはならないみたいなので、家の勝手口出てすぐの所へ設置!
ばふーん
「私が錬成に使いたいな、とは思ってるけど、そういつも使える訳でもないと思うから、アルマクさん達も使ってね?」
「ありがとう」
設置と同時に土妖精がわらわらと集まってきて、手を浸したりして様子を見ている。
うんうん、と頷いているから満足して貰えたのかな。
いつの間にかねーむちゃんもやって来てちろちろと水を飲んでいた。
我が家のみんなに好評なようで良かったよ。




