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87.仲良くなりたい

 



「そんなに凄い発見なのなら、カストルさんにも教えてあげた方がいいよね?

 元はと言えば、ねーむちゃんに会えたのも、夕嵐の双翼のおかげなんだし」



「そうでしょうね。また驚かれると思いますが」


「別にびっくりされるのは良いんだけどね……。英雄だとか色々言われるかもねぇ」



「アカリさまは嫌がっていますが、それだけ大切にされているという証なのではないでしょうか?」



「まあ、そう、かも……?」



「嫌なことは嫌だときちんと言うべきだとは思いますが、あまり深刻に受け止めなくても良いと思いますよ。

 アカリさまは『英雄』と言われてその義務を果たせないのを恐れているようですが、向こうが好きに言ってるだけ、とでも思っていればよいのです」



「それはそうね。とはいえ面と向かって言われたら『そんな大層なものじゃないです〜っ!』って、言いたくなっちゃうのよ」



「その程度の軽い気持ちであれば大丈夫そうですね。もっと深い悩みなのかと思っていました」



「スピカちゃんに心配かけちゃってた〜? ごめんね。私自身は、『英雄って呼ばれてるんだからちゃんとしなきゃ!』とか、全然思ってないから大丈夫!」



「それなら、報告してあげれば喜ぶと思いますよ」


「じゃ、メッセージ送るね」


 《綿羊》ちゃんにおいしいほうれん草をあげたら★★の綿糸をくれたよ〜って書いて送ったら、秒で返信が来た。



「スピカちゃん〜? カストルさんが、是非ともやり方を教えて欲しいって。どうしよ」



「どうしよ、と言われましても。

 教えて差し上げればよろしいのでは?」



「まあそうだよね。でも、問題は、『夕嵐の双翼』はまだ《綿羊》と仲良くなることも出来てないらしい、ってことかな。

 さっき言ってた、『良い人が分かる』っていうのが影響してたりするかな?」



「さぁ……? 《綿羊》達のことには詳しくありませんので正しいかどうかは分かりませんが、少なくとも我々妖精族は、自分たちの種族に危害を加える者とは仲良くなりませんね」



「ということは、《綿羊》ちゃんを倒しちゃったことのない人が行かないといけないかも、ってことだよね?」



「おそらくはそうだと思います。理想を言うならば、《綿羊》に限らず裁縫系の素材をドロップするモンスターを倒していない人が良いでしょう」



「なるほど。じゃあそれも合わせてカストルさんに教えてあげるよ!」



 ぽちぽちっとメッセージを書いて送っておいた。



「とりあえずはこれでOKかな? これでダメならまた送って来るでしょ!」



 今回の《綿羊》ちゃんについては『夕嵐の双翼』に全部情報提供するつもりだし、また時間を作ってクランホームにも行こうと思ってる。

 あのかわいい綿羊ちゃんを飼う人が増えたらいいよね!


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