58.《ゴミ》
翌日。
「スピカちゃーん! 次は何しよっかな〜?」
「料理か裁縫で新レシピを発見するか、まだトライしていない分野をしてみるか、ですね」
ちなみに、現在の私のステータスがこちら。
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名前:アカリ・イシザッキー
職業:生産者
レベル:34
次レベルまでの経験値:■□□□□
HP:3400
スキル一覧
錬成Lv.2
料理Lv.24
裁縫Lv.8
称号
神の愛し子
ケサランパサランの祈り
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「やっぱりよくやる料理が突出してるねぇ。
この調子で新レシピ開発しようかな」
「『夕嵐の双翼』に伝えればたくさん作ってくれるでしょうしね」
「この世界のシステム上、料理は制限時間がある代わりに効果が高いから、料理をいっぱい作った方がいい気がするんだよ」
と、いうことで料理スタート!
「まずはオムレツかな〜」
私は卵料理大好きだからちゃちゃっと作る。
《ひき肉のオムレツ》★★★
効果:土魔法耐性+12
素材:ひき肉★、卵★、玉ねぎ★★、にんじん★★、塩★、こしょう★、ケチャップ★
道具:フライパン
スキル:料理
「うん、おいしそうっ! 次!」
茶碗蒸しが食べたいな〜ってことで、出汁が必要だね!
ワールドマーケットには昆布も鰹節もあったよ。
何でか知らないけど調味料は充実してるんだよね〜
ってか、しょうゆや味噌があるなら同じコウジカビで出来てる鰹節があってもおかしくはないのか。
そのうち調味料も自作したいな〜
味噌は自宅でも作れるって聞いた事あるし、ワールドマーケットに出品されてるってことはレシピがあるんだし。
「あれ、うちには良い豆があるじゃん?
味噌としょうゆは自作した方がレア度上がりやすくなるかな?」
「そうですね。調味料の生産は時間がかかりますし、専用の道具も必要ですから先に準備しておくのも良いかと思います」
とりあえず準備始めちゃった茶碗蒸しを作って、それから調味料の仕込み作業に入ろっかな!
いつものように気楽に始めたら上手く行かなかった。
レシピ
《ゴミ》★
効果:なし
素材:卵★、鰹節★、昆布★、鶏肉★、にんじん★、塩★
道具:蒸し器
スキル:料理
「何で!? この世界に茶碗蒸しは認められてないの!?」
材料も分量もそんなにズレてないと思うんだけどな……?
「アカリさま、これが普通です。
こうなるので新レシピの発見は難しいのですよ?」
……うーん、どうしようか。
私はこの世界の人達と違って完成品の料理を知ってるから、チート状態ではあるんだよね。
その上ですら失敗するんだから難しいというか、判定どうなってんの? って話なんだけど。
ちょっと考えてやり直してみますかー!