表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

33/133

33.手作業?

 



「よーし、頑張っちゃうぞー」



 スキル一発で完成するのも良いけど、裁縫はちまちま縫ってなんぼだよね。



「まずは、裾に1周付ける用のレースにギャザーを寄せまーす」



 スピカちゃんが興味津々で見てくる。

 私、また何かこの世界的には変なことしてるんだろうな。



 針に糸を通そうとしたら、自動で通った。

 玉結びまでされてる。



「スピカちゃん、ちゃんとスキル作用してるよ?」



「そう、ですね……?

 スキルボタンを押さずに発動するとは、どういう……?」



「たまごサンドの時と同じじゃない?

 スキルを使っても出来るけど、普通にやってたらある程度サポートしてくれる、みたいな」



「まあ……分かりませんが、続けて貰えますか?」



 ギャザーを並縫いで付けようと、5針縫ったところで青い点と線が現れた。



「これ、何?」



「……私の知識にはありません」



「んー、範囲選択かな? レースの端まで付けてみよう」



 点を引っ張るようにつーっと伸ばすと、青線も一緒に伸びる。

 離しても消えずにちゃんと固定されてるし『OK』ボタンも現れた。ぽち。




 ぽふっ



 たった5針縫っただけなのに、端まで並縫いされた。すご。



「めっちゃラクだし、スキル扱いっぽいから何か効果付くかもね」



 ちょっと絞ってギャザーを寄せて、ワンピースの裾に合わせた長さにして付けたい所に当てると、またサポートっぽい青い点と線の表示が出た。


 スカートの裾を一周するように選択をつける。




 ぽふっ



「よしっ! 一周着いたよ! かわいいー!」


「……信じられません」



 冷静に考えたら現実の視界に表示されるのっておかしいんだけど、それを考え始めたら負け。


 そういう便利なものがあるなー、って思ってれば良い!



「じゃあ次は袖のレースね」



 正直、お人形サイズの服の袖にレースを付けるってめっちゃ面倒な作業だよ。

 でも、針を持とうとしたらホロウィンドウが立ち上がった。


 ______________________________


 縫い方選択

 ┈┈┈┈┈┈┈

 ----------------

 ―――――――

 ・・・・・・・・

 ______________________________




「なるほど。やったことある縫い方と、それに近い縫い目が表示して貰えるんだ。

 ミシンみたいな効果だね」



 ギャザー用だから、三つ目の粗めのものを選んで、また青い点と線で場所選択をする。

 で、ギャザーを寄せて、袖にあてて、選択して……



「めっちゃ簡単に出来たよ!?」



 右が出来上がって、次は左にしようとしたら。



 ぴろん《右と同じ》



 謎の表示が出てきたからタップした。



 ぽふっ



 たった一タップで完成した。やっぱりスキルはすごいね!









評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ