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32.裁縫スキルで出来ること

 



「じゃあ、とりあえず《オーガンジーコットン(白)》★を使おうか。

 糸は……《ミシン糸(白)》★かな」



「はい、では次に型紙を選択してください。こちらが一覧です」



 素材用の隣にあるウィンドウで、型紙一覧を見る。



「型紙ってここにあるので全部?」



「はい、そうです。世の中にある型紙は全てありますよ」



 ……なんと言うべきか、かなりシンプルな型紙しかない。

 もし本当にこれしかないのなら、スピカちゃんのワンピースがあんなにシンプルなのも頷けるな。


 私の服もかなり質素でシンプルだし、そういう感じなのかな?




「スピカちゃんー? この型紙って、サイズはどうやって変えるの?」



「使う型紙が決まりましたら、仕様設定で決められますよ」



「じゃあこの型紙ワンピースがいいな」



 仕様設定画面には、それぞれのパーツを何センチにするのか、完成サイズを入力できる。

 縫い代とか考えなくて良いから便利だね。



「数値はこれでOKなはず! スキル発動っ!」




 ぱほん




 《オーガンジーコットンワンピース》★

 効果:なし


 素材:《オーガンジーコットン》★、《ミシン糸》★

 スキル:裁縫




「おおーできた!」



「素敵なワンピースですね。ありがとうございます」



「でもさ、たぶんこれにもレア度を上げる方法があるはずだよね?

 料理は★から★★★アイテムが出来るんだから、裁縫でも出来るでしょ?」



「それは、そうかもしれませんが……料理だけが異常なのだと思いますよ?

 アカリさまは感じていないと思いますが、レア度を上げるというのは非常に難しい事なので」



「でも、本当にあの型紙通りにオーガンジーで作ったら、スケスケになるはずじゃない?

 でも、下にちゃんと中の生地が自動で付いてる。


 例えば、この下の生地を同じ素材でピンクにしたらもっと可愛いと思うんだけど、その時はどうやったらいいの?」



「はぁ……それは神のご意志だと思いますが」



「神様だって、ひとつひとつの製品に、いちいち白がいいか黒がいいかなんて、考えていられないでしょ。たぶん、何かのルールがある」



「え……?」



「そうだ。このワンピースを生地扱いには出来ないの?」



「ワンピースは完成品ですので、スキルは使えません」



「ベガさんが実際にやってみてそう書いてるの?」



「ええ、そうです」



「なら、手で付けるしかないのか」



 そう、私はどうしてもこのワンピースにひらひらレースを付けたいんだ。


 袖はTシャツみたいな形だけど、そこにギャザーを寄せたレースを付けて、スカートの裾にも付ける。

 ウエストには銀のキラキラテープを付けて……



 技術がそんなになくてももっと可愛く出来るはず!



 レア度が上がらないのに素材を使うのは勿体ないと思われるかもしれないけど、私にとってはスピカちゃんが可愛くなる方が大事だからさ!



「手で付ける、ですか……?」



 当のスピカちゃんにはめちゃくちゃ怪訝な顔で見られちゃった。





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