3.おうちの探検
目的がはっきりしたとはいえ、そこにたどり着くのははるか先のこと。
まずは自分の足元固めをしないとね。
と、いうわけで。
私のおうちの探検開始ー!
パッと見で何も無さそうな庭は置いといて、まずは家の中から見ていこうかな。
まず、玄関入ってすぐ右のドア!
開けたら脱衣場だった。そして両側に風呂とトイレ。分かれてて良かったと言うべきか、何でここなんだと言うべきか。
普通もうちょい奥まったところに作らない?
廊下へ戻って突き当たりはキッチンダイニング。
キッチンが広いのにダイニングスペースは狭いな。ギリギリ4人でご飯食べれるくらいのテーブルで、広さは安めのファミレスくらいしかない。
なのに、箱に詰められた様々な物が積み上げられていて今にも崩れそうになっているし、床にも積まれている。
一方でキッチンはきちんと整頓されていて、コンロは三口で作業スペースもかなり広いから、ここで料理の練習とかもする用なんだろうね。
廊下へ戻って左へ折れて、すぐの扉を開けたら倒れて来そうなくらいに本棚が乱立していた。
人間がギリ通れるくらいのスペースしか空いてない上に足元にも乱雑に積み上げられていて、足の踏み場もないとはまさにこのこと。
いつか整理しないといけないんだろうけど、今はその時のことを考えたくなくてそっとドアを閉めた。
その隣の部屋は寝室のようだけれど、それもベッドが見えるからそうだろう、としか言えないレベルで物が多い。
箱に乱雑に詰められた上に重ねられていて、片付けできないというよりは大急ぎで詰め込んでいったのかな、という印象。私に会えない事情が出来た、とかいうのと関係あるのかな。
最後、その向かいの部屋は書斎と寝室を合わせたよりも広いくらいだけれど、さっきまでとは全く違う人が使っていたのかと思うほど整理されていた。
分野ごとにスペースが区切られていて、それぞれに必要な道具類が置かれている。
その中央にある大きな作業台の真ん中に、また手紙が置かれていた。
師匠であるベガさんからのものだろう。