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29.アルマク

 


「おーい、ノームさーん! おいしいもの出来たよー」


「おれ、ノームさんじゃない。アルマク」


「名前、アルマクっていうの?」


「そう。お前は?」


「私はアカリ。こっちの子はスピカちゃんね。改めてよろしく」


「ああ、アカリ、スピカ」


「よろしくお願いしますね」


 何となく仲良いっぽい雰囲気だし、良かった。


「それで、じゃがいも好きって言ってたから作ってみたんだけど、どうかな? 食べてみてくれない?」


「ん、うまそうだ。食う」


 小人の手に合うよう、小さめの食器にティースプーンを付けたらもしゃもしゃたべている。

 おじいちゃんみたいな見た目なのにかわいいな。


「うまい。これ好きだ。また持ってこい。

 ……じゃがいもの種、あるか?」


 めっちゃ気に入ってるじゃん。じゃがいも栽培する気満々じゃん。

 こっちとしてはやる気出してくれるに越したことはないからいいんだけどね。


「はい、どーぞ。よろしくね〜」


「うむ、期待しとけ」


 ノームのアルマクさんの機嫌が良くなったところで、次は麻婆豆腐グループの人への連絡だ。名前何だったっけ?……そうそう、「夕嵐の双翼」だ。

 絶妙に厨二臭くて覚えにくいんだよね……


「こんなアイテム出来たけどどうですか、っと。連絡OK! あとは返信来てからでいいや」


 ぴこん


「返信はやっ。んー何なに? 麻婆豆腐とポテトサラダ両方食べたら効果は両方付くのか上書きされるのかどっち? って。スピカちゃん、上書きされちゃうかな?」


「一般的には、効果の後ろに『※上書き』と記載されているものは、最後に食べるとその効果しか発揮されなくなります。記載はなかったので大丈夫とは思いますが、念の為食べてみては?」


「そうだね。自分で食べてみるのが一番確実だよね〜」


 食べてみた結果。


「うん、上書きされずに両方の効果が付いたよ。連絡入れとこ。今、カストルさん暇っぽいしすぐ返信来るかもね」


 なーんて気楽なこと言ってたのに。


「スピカちゃん〜大変だぁ! 今度は、あるだけ全部欲しいですって! 500個でも1000個でも買いますって!

 まだ値段も言ってないのに!」


「あらあら、それは大変な注文ですが非常に大口取引ですね。頑張りましょう。

 では、作り始める前に一度スキルレベルを確認してはいかがでしょうか? レベルが上がって、より大きな道具が使えるようになっていると思いますよ」


「なるほど!」


 ______________________________


 名前:アカリ・イシザッキー

 職業:生産者

 レベル:22

 次レベルまでの経験値:□□□□□

 HP:2200


 スキル一覧

 錬成Lv.2

 料理Lv.20


 称号

 神の愛し子

 ケサランパサランの祈り


 ______________________________


「おめでとうございます。料理スキルのレベルが20を超えたのでより大きな道具が使えますよ。今まで使っていたものは『はじめて』シリーズの小さな道具で、一度に一個しか作れませんでした。

 しかし、次はいわゆる『無印』シリーズ、普通の道具が使えます。一度に三個ずつ作れるようになりますね」


「あれ、レシピには『はじめての』って書かれてないよ?」


「料理スキルでは、道具のレベルは完成品の質には関係ありません。錬成などの道具レベルによってレア度が上がるものだけ、レシピに道具レベルが記載されます」


「なるほど! じゃあ早速良い道具が欲しいな」






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