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100/133

100.クオリティ高い

 



 ★★とはいえアパー草の水薬はあまり経験値効率が良くないらしく、そう簡単にレベルは上がらない。


 というかフリルエプロンが効率良すぎたんだろうね。

 あれも麻婆豆腐も多分チートの域だから。



 普通にレベル上げしようと思うとこんなに大変なんだと絶望しそうなくらいに大変だった。


 これなら刻む作業は止めて、普通のアパー草の水薬を作った方が精神的にはマシなんじゃないかと思うくらいにはイヤになってくる。

 もう外は茜色に染まった夕暮れ時だし、やる気無くなった!


 そんなふうに、投げやりに休憩していた時。



 ぴろん


 メッセージの通知音が鳴った。

 普段は作業に集中しすぎて聞き逃すことの多い音だけど、たまたまのんびりしていたからすぐに開いた。


 メッセージはベテルギウスからで、添付アイテムはアパー草。



「ってことは、もう切ってくれたの!?」



 クランメンバーに頼むとは言っていたけど思いのほか早く届いてびっくり。


 さらに、中身を開けたらかなりサイズの揃ったアパー草が出てきた。

 我ながら適当な依頼を出した自覚はあるけれど、さすが夕嵐の双翼だね。



「よーし、やる気無くなってたけど、向こうがここまでやってくれるなら私も頑張らなきゃね!

 人手はヒマしてる人使うから、最低水準の依頼で良いって言ってたけど、こんなクオリティを出してくれるならもっとお金出してもいいかも。

 その方が、続けてくれる気になるよね?」



「そうでしょうね。もしこれを作ってくれた人が嫌になって、他の人に代わったら、もっと雑になるかも知れませんし」



「ミンタカ達の器用さを考えたら、これやった人はかなり貴重だと思うんだよ。

 明日からもやってくれないかな〜」


 少なくとも私がLv.40になるまで続けてくれたらめちゃくちゃ嬉しい。



「指名依頼みたいな方法があるのでは?

 現状、アカリさまは金銭に困っていませんし、夕嵐の双翼相手ならば現物交換でも聞いてくれそうですが」



「たしかに。その前に、★★の回復薬の価値を調べてみようか。

 値段交渉も必要だろうから」



 マーケットで見てみたら、販売単位は『1個』からだった上、結構高い。

 麻婆豆腐に比べたら安いけど、効果が微妙な割にはするね、って感じ。


 しかも1出品に1個しかなくて、私みたいに在庫を沢山置いて出品している人は居なかった。

 珍しい素材を使ってるのかな?



「このマーケットの様子を見てる限り、沢山渡しますよ、ってだけで良いかもね。

 私が欲しいのはお金じゃなくて経験値だから、アパー草を向こうが買ってくれるなら手数料タダでも良いんだけど」



「カストルさまがどう言うでしょうかねぇ」



「わざわざお金くれるっていうかなぁ?

 カストルさんなら言うかもね。そこは交渉次第だけど。

 とにかく、これを指名依頼にして、ついでに今日できた分を纏めて売っちゃおうか。夕嵐の双翼が要らないならマーケットに出す方向で」



 よし、とりあえずカストルさんにメッセージだー!




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