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引き寄せる

作者: 晴間あめ

こんな夜更けに、こんばんは。


それか、おはよう。


もしかしたら、こんにちは。


どれが適切かは分からないけれど、これを読んでくれているあなたと挨拶がしたくなりました。


今回は、敬語を使おうと思います。少し距離が離れたように感じさせてしまうかもしれませんが、今日はそういう気分なのです。



人生、良いこともあれば悪いこともあります。


嬉しいこともあれば苦しいこともあります。


その苦しいことがたとえ自分の撒いた種だったとしても、結局のところ、苦しいのです。


今回はその苦しい話を、します。


せっかくあなたが貴重な時間を割いてくれているのだから本当はウキウキするような楽しい話をしたいのだけれど、エッセイは偽りのない自分を表現する場所にすると決めたから、どうか最後までお付き合いくださいね。



わたしには、苦しくなる瞬間がある。


自分の気持ちに嘘をついてしまった時だ。


相手を傷つけないため、喜んでもらうため、周りと調和するため、自分を守るため。


好きな人に対しては、決して自分の気持ちを偽ったりなどしない。


だが、そうでない人に対しては、円満な関係を保つために、時には自分の気持ちさえ犠牲にしてしまう。


そんな時、客観的に"わたし"を見ているもう一人の自分が"わたし"のことを心底、軽蔑するのだ。


自分の気持ちを誤魔化して一時の安寧を手に入れると、同時に何かを失ってしまった感覚に陥る。確かに感じるのだ。自分の中の何かがすり減ってしまった、と。それが、苦しい。無理して手に入れた"それ"は、きっと自分にとって必要なものではない。


いつだって天秤にかけた時に、胸を張って好きだと言えないもののために自分の気持ちを殺すことを選び続ける自分が嫌いだった。それが良くないことも、生ぬるい偽善心を消し去る覚悟と勇気を自分は持ち合わせていないということも、分かっている。


自分のそういう一面が嫌いだ。



わたしは、他人の気持ちを考えすぎてしまう癖がある。


本当はそうしたくないけど相手はきっと傷つき悲しむだろうからこういう行動をしよう、とか。相手はこう言われたがってるだろうからこう言おう、とか。本当は嫌だけど断ったら嫌な気持ちにさせてしまうから我慢して付き合おう、とか。


それはきっと思い遣りから来ているものではない。ただ当たり障りのない日常を送りたいがために、自分を守るため、適当な選択をしているだけなのだ。


好きな人になら、素直に気持ちを伝えるのだが。



自分は"悪気がない"に弱い。


例え相手の行動によって嫌な気持ちになったとしても、それが悪気のないものなら、むしろ好意を向けてくれているのなら尚更、それを否定してしまったらどんなに傷つくだろう、と考えてやまないのだ。そして、自分の気持ちを伝えることより少し無理してでも誰も傷つかないなら、と自分の気持ちを抑えて、相手が喜ぶような反応をする。そうして期待をもたせてしまって、あとで自分が耐えられなくなって、結果的に相手に嫌な思いをさせてしまう。


そんなタチの悪いことが、しばしばあるのだ。


正解は、どこにあるのだろう。



長くなってしまったが、これが自分の苦しいことなのだ。



ただ、そんな自分にも、気持ちのまま物事に向き合える瞬間がある。


それは、大好きな曲を聴いている時。


知らない人の日常のエッセイを読む時。


自分と向き合ってエッセイを書く時。翌日以降に再度読み、文章を練り上げ直す時。


最近好きになった漫画家さんの絵柄と世界観に惹き込まれながら漫画を読む時。


自分が好きなものは、たとえ誰にどう思われようが、気にせず貫こう、とふとある日、確信的に思った。


周りをうかがって好きなものを隠すことに、飽き飽きしたのだ。


好きなものは好きだ。それでいいじゃないか。


そう思えるようになった。


自分の気持ちに嘘をつかない、というのは、とても清々しくて、気持ちが良い。



これらの好きなものが、自分の"癖"に疲れてしまうわたしの心に、堪らなく染みるのだ。



すぐにとはいかないが、"他人に屈しない、ありのままの気持ちでいられる自分"を、少しずつ増やしていきたい。

少し書いて終わらせるつもりが、長くなってしまいました。途中から敬語じゃなくなっていましたね。エッセイにはいつだって素直でありたい。ちなみにタイトルの「引き寄せる」は、嫌なことがあってもいいことも引き寄せる力を自分はもってるよ(きっと誰もがもっています)というニュアンスだったのですが、睡魔に負けたので割愛しました。睡眠不足絶対反対なのでもう手遅れかもしれませんが寝ます。おやすみなさい。読んでくれてありがとう。

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― 新着の感想 ―
[良い点] おはようございます! 私は小さい頃に嘘をつくことはダメだと言われて育ちました。 でも大人になると嘘をついています。 「私もです」なんて相手に合わせる言葉を思ってもいないのに言います。 …
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