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20.宮仕えのやり方

 武蔵野大附属高校での聴取などを終え内閣調査部外事五課に戻った内藤達は、今後の対応を検討するために遅いミーティングを開始しようとしていた。

 重要参考人として位置づけている沖田達三人組と確保対象であるエリサが休学届を出して行方不明となっており、そちらの足取りも追わせているが、4人とも忽然と姿が消えてしまっており捜査は進んでいなかった。

 一方、米軍特殊部隊の襲撃を受け、横浜や都内に散開したロシア工作員達の行方は、カーラを覗いてある程度掴めていたが、潜伏先の特定に至っていない。

 エリサの亡命認定及び、難民認定を取り消すといったいわゆる”脅し”の類いが、公安部から直接学校側にかけられたと、会議中の内藤達に省内の知り合い筋から内々に情報が持たされたのは午前零時をまわった時だった。

 身柄を早急に引き渡さない場合は、警察及び公安当局による学内の一斉捜査を行うというおまけ付きの脅しである。

 この件について全権を任されていると思っていた内藤達にとっては寝耳に水だった。

「学生相手に脅しのやり方が汚いな。核爆弾数発分って話、案外マジなのかもな」

 くわえタバコでぼやく内藤に、更に省内の上層部から電話が入った。

 一方的な命令を聞き終え、質問をする前に切られる。耳から外した受話器を見つめた内藤が気を取り直して、その内容をメンバーに話した。

「完全にこき使われてますね」

 と吐き捨てる佐藤。

 やれやれと、もともと緩めてあったネクタイを更に緩めて、内藤がソファーに座り込んだ。

「おまえ海外での諜報経験はまだないんだよな?」

 と佐藤に聞く。

「ええ、イギリスとフランスには赴任していましたが、正規の任務でした」

「革命中で内戦が起こっているエリアはさすがに厳しいか」

 内藤がゆっくりと立ち上がり、首を回して徹夜で凝り固まった首筋をバキバキとほぐした。

「少し、外の空気でも吸いに行くか。朝飯、食いに行くぞ」

 ジャケットを肩にかける。

「まあ、たまには海外もいいもんさ」

 タバコを指先ではじいて灰皿へと放るとドアへと向かった。


To be continued.

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