魔国の王女
王城から帰った後俺たちは解散した。
そして俺は今1人で街を歩いている。何故1人かだって、それはクラスメイトのほとんどは部屋に戻りエリカとエリザベスがセリナ達と部屋にいて俺は追い出されたからだ。
「はぁ、これからどうしようかな。とりあえず図書室でも探すか」
「はぁ、はぁ、はぁ」
「どこにあるんだろう」
「はぁはぁ、きゃっ」
「うお!だ、大丈夫?」
俺が街を歩いていると路地から1人の魔族の少女が出てきて俺にぶつかった。
被っていたフードが脱げ中から白銀の髪を伸ばして赤い目が輝いているとても綺麗な顔が出てきた。
「だ、大丈夫です」
「そう、なら良かった。それより急いでたけどどうかしたの?」
「わ、私を助けて!私をこの国から私を逃して!お願い!」
「ちょっといきなりそんな事言われても」
「そうですよね、これからどうしよう。いきなり出たからお金もない」
ぐっ〜〜
かぁ///
彼女はお腹が鳴って顔を真っ赤にした。その姿は絵になるような美しさを感じた。
「えーと、何かいる?」
「え?い、いいんですか?」
「うん、いいよ。お金はあるし」
「で、でも悪い気が」
「気にしない、気にしない。それで行きたいところある?」
「あの、私、パフェを食べてみたいです」
「パフェ?」
「はい、巷で有名だと聞いたんですが食べさせてもらえなくて」
「じゃあ行こっか」
「はい」
そう言うと顔を隠すようにフードを被り俺の手を握って来た。
「ジャンボキングパフェです」
俺と魔族の少女の前に目を疑うようなデカさのパフェが置かれた。
「うわぁ、美味しそうです」
「食べていいよ」
「いただきます」
パク
「ん!お、美味しいです。こんなに甘くて美味しいもの初めて食べました」
「そう、なら良かったよ。俺の名前はミロク。君は?」
「私の名前はイヴと言います」
「よろしく、それで何でこの国から逃げようとしたの?」
「それは」
「あ、言いたく無かったら言わなくてもいいよ」
「近々王位継承があるのは知ってますか?」
「うん知ってるけど」
「その王位継承は元々私のお兄ちゃんがやる予定だったんです。でも私の固有魔法の存在を知ったお父さんとお母さんに貴族の人達がそれまで優しかったのにいきなり魔帝にすると言い出して、それが嫌で逃げたかったんです」
「お、王族だったのか。そんな事言っても良かったのか?」
「なんだかミロクさんといると安心して話しちゃいました」
「そうか、それにしてもアダムの妹だったのか」
「お兄ちゃんを知ってるんですか!」
「ああ、一応同級生だからね」
「まさかお兄ちゃんもこの国に来てるんですか?」
「うん、いるよ。会う?」
「はい、会いたいです」
「じゃあそれ食べたら行こっか」
「いえ、もう食べました」
「え?はや!すごいな。じゃ、じゃあ行こっか」
「はい」
コンコン
「ん?誰だい?」
「俺だよアダム」
「ミロクくんか、どうしたんだい?」
「アダムに会いたいって人がいるから連れてきたんだ」
「僕に会いたい?誰が?」
「アダムの妹のイヴだよ」
「え!?イ、イヴが!な、なんで?」
「そこまでは分からないけど話したいんだと、イヴおいで」
「はい。お久しぶりですお兄ちゃん」
「イヴ、ひ、久しぶりだね。それで話って?」
「それはね、私、魔帝になりたくないの。それで相談に来たの」
「そう言われても、僕には何も・・・」
そう言うアダムの顔には悔しさが浮かんでいた。
「なぁイヴ、なんでイヴを魔帝にしようとしてるんだ?そんなにすごい固有魔法なのか?」
「うん。『特異魔法 金属魔法』」
「金属魔法?そんなに強力なのか?」
「ミロクくん、この魔法が強力なのは使い方なんだ」
「使い方?」
「そう、実は昔イヴは自分を殺そうとした暗殺者を無意識のうちに金属で串刺しにしてたんだ。でも怖いのはその金属が体内から出てきていた事なんだ」
「体内から?」
「そして体内からは鉄分やカルシウムなどの金属元素が全て消えていたんだ」
「な!さ、流石特異魔法だな」
「ミロクさんは特異魔法を知ってるの?」
「ま、まぁな(やべぇ、普通特異魔法は知らないのが普通だよな)」
「そうなんですか。やっぱり私のこと怖いですか?」
「怖い?なんで?そんなこと思うわけないだろ」
「そうですか」
何故かイヴは顔を赤くしていた。
「まじか、イヴまで」
「何か言ったかアダム?」
「いや、何でもないよ」
「それでイヴは魔帝になりたくないんだよな」
「うん、私はなりたくない」
「でも何で固有魔法があるだけで魔帝にさせられるんだ?」
「それはね魔族がこのタイミングで人族を倒そうとしているからだよ」
「は?」
「いま世界の国々は魔王のせいで力が落ちているからこの隙に滅ぼそうとしているんだ」
「そんな事して魔王はどうするんだ」
「イヴが居れば倒せると思ってるんだよ」
「なるほど。でも流石にそれだけじゃ勝てないぞ、なんだか魔王に都合のいい政治をしようとしてるな。ん?まさか!」
「どうしたんだ?」
「どうしたんですか?」
「イヴ、お前は俺が助けてやる。だから安心しろ」
「え?」
「どうする気なんだいミロクくん?」
「それはまだ言えないが王位継承の日に必ず助けるよ」
「分かりました私は信じます」
「イヴ!」
「任せとけ」
「はい!」
「分かったよ僕も信じてるよ」




