いざ図書館へ
俺は今ここグラス王国の図書館にいる。
目の前には何千冊という量の本が並んでいる。
「す、すげぇ」
「すごい」
「す、すごいわね」
「すごすぎでしょ」
「とりあえずどんな本を探すかだけど、できれば魔王を倒した後の事について知りたいからその年代のを探して欲しい」
「分かったわ」
「私もなんで魔王が復活するのか知りたいし」
「もちろん手伝うよ」
「ありがとな、じゃあ探すぞー」
『おぉー!』
「静かに!」
「「「「すいません」」」」
「怒られちゃったね」
「静かに探そう」
「そうだね」
もうどのくらい探しただろうか、流石に1000年近く昔の本はないかもしれないと諦め掛けていた。
その時
「ミーくん!これ!」
「ん?」
「どうしたのアイシア」
「何?アイシア」
「これ!」
「なになに、『魔王の死と我々の進む道』?
これは、みんな、俺は少しこれを読むから好きにしてていいよ」
「わかった。ねぇ2人ともさっきここで面白そうな本があったんだ読もうよ」
「いいわよ」
「わかったわ、頑張ってねミロくん」
「ああ」
そして3人は図書館の奥に消えていった。
「さて、読むか。作者はエルフ族のアーガスか」
『私が書いたこの本をいったいいつの時代の人が読むんだろうか、それとも読む人なんていないかもしれない。だがこれは残しておかなければならない大切な記録だ。
魔王は私と他3人の4人で倒す事が出来た。これまでなかなか倒せなかった魔王の幹部が邪神が死んだ後すぐに倒せたからだ。やはり邪神は魔王を生み出したのかもな。まぁ今は関係ない、私がここに残しておきたいのは魔王が言った一言、これだけだ。魔王は死ぬ直前に、
「貴様らは殺してはいけない者を殺したこれは私にとってとても素晴らしい事だった。私はいつか必ず帰ってくる。あの方の為に」
そう言い魔王は死んだ。この殺してはいけない者が誰なのかはわからない、そしてあの方というのも、だがこれはこれから何かが起こると言っているのだろうと思った。
しかしそこからの世界は平和そのものになった、なんて事は無かった。この世界の人族達は領土や力、資源を求め戦争を行った。魔王との戦いで使わなかった戦力だ、こんなものを使って戦争を行えばそれはもう酷い有り様だった。それに気候、生態系にも影響が出てきた。私たちエルフ、そして獣人族、ドワーフ族、魔族、竜人族はそれぞれ人族から離れそれぞれで暮らし始めた。魔王は全種族を抑える抑止力でもあったとこの時始めて理解した。だがそんな存在はもういない。これからは私たちがそれぞれで考え行動しなければならない。これが今の私達に足りない事だ。
この本を開いたのはいつぶりだろうか、もう500年は経つかもしれない。
魔王が死んでから他種族は不干渉になっていた、それが今回の事を招いた原因だろうか、この世界から竜人族が消えた。理由は簡単だ、魔王が復活した、そして多くの魔物を従え1つの種族が消えた。奴が復活すると言っていたのを私を含め他の仲間も知っていた。だがそんなものは妄言だと思い対応を怠っていたのが間違いだった。これは私たちが犯した罪だ。そしてこれまで他種族と不干渉を通してきた私たち全員の罪が竜人族の絶滅という形の罰で帰ってきたんだろう。
そして私たちは魔王の事を別世界の者へ頼ろうとしている。私たちはなんと弱いんだろうか、なんと醜いんだろうか、これを読んでいる者がいるならこれを周りの人にも読ませてほしい。私達はこれから沢山の人達と協力してほしい、沢山の人と困難を共にしてほしい。もう私達のような者が生まれないように、これが今の私の願いだ。
[機密]
最後に一言!この本の最後にある物が書いてある、ここが読める者なら見れるはずだ。これを君に託す。頼むから悪い事に使わないでくれよ。』
「こんな事があったのか。魔王が言っていたあの方か、誰なんだろう。あ!それより最後に書いてあることってなんだろ」
『ここには私が生み出した魔法を記す、神ですら生み出していない魔法だ。その分威力や危険性は高い、十分気をつけて使ってくれ。こんなに作った自分を褒めたい。
特異魔法
精霊魔法 天災魔法 裏ステータス』
『スキルの存在を確認
取得を実行
取得に成功
昇華を自動実行』
「はぁ!?ちょ、まっt」
バタッ
俺は図書館で意識を失った
「ミーくんおわった?ミーくん?ミーくん!」
「どうしたの?ってミロクくんどうしたの!」
「ミロくん何が?!」
「と、とりあえず宿に連れて行こう」
「そうだね」
「そこで様子を見よう」
「あら、おかえり。他の子達はもう部屋にいるよってその子どうしたんだい!?」
「わかりません、とりあえず部屋に連れて行きます」
「お、お大事に」
ガチャ
「おかえり4人とも、どうしたのよミロク!」
「どうしたんだ!」
「どうしたんですか!」
「どうしたの!」
「どうしたんじゃ!」
「みんな落ち着いて!今全知で見るから。
えーと、昇華の自動発動が原因だね、夜には目を覚ますよ」
『よかったー』
「とりあえずそれまでゆっくり待とう」
「うん」




