プロローグ4
「あの俺が殺される夢は邪神だった時の記憶だったんだな。」
「えぇ、それにしてもまさかまた貴方に会えるだなんて…。」
そう言って彼女は俺に抱きついてきた
「うぇ!」
「どうしたのよ、恋人同士だったと言ったじゃない。」
「確かに聞いたけど今の俺は記憶がないそれでもいいのか?」
「当たり前じゃない、私が一体何年貴方を待っていたと思っているの?」
「そうか、なら改めて言う。
俺と付き合ってくれ!」
「はい!」
彼女は泣きながら短くそう返してくれた。
「それで転生ってどうするんだ?」
「あっ!まだ説明してなかったね。」
そう言って彼女は笑った、俺はその顔に見惚れてしまった。
「どうしたの?」
「えっ!なんでもない、なんでもない!」
「そう、ならいいんだけど。
じゃあ説明するわね。これから行ってもらう世界には7つの国があるわ。
まず人族が住んでいる国は3つ、エルドール王国とゲルン帝国そしてセリナ教国。
それぞれの特徴だけど、まずエルドール王国、
ここは全ての種族と仲良くしているとてもいい国
次にゲルン帝国、ここは人類至上主義を掲げ、他種族を忌み嫌っている、そしてこの国は強い奴が正義を貫いているわね。
次にセリナ教国、ここは名前のとうり私を崇めている宗教が作った国よ、そして異種族を嫌っているわ。
次に他種族の住んでいる国ね、まずはドワーフの国、ロック王国、この国は鍛治の国ね。
次にグラス王国、ここはエルフの国で森に囲まれているわ、そして多くの精霊が住んでいる。
オリビア獣国、この国はグラス王国の隣にあって協力関係にあるわ、ケモミミの獣人がいるわね、
最後に魔国、ここは魔帝が治めていて魔族が住んでいる国よ、間違えられやすいけど魔王との関係はないわ、魔王は魔物の王で、魔帝は魔族の王だからね。
だいたいこんな感じよ、あっ!あと魔法が使えるわよ、わかった。」
「あぁ、だいたいわかったよ。だけどセリナと会えないのは寂しいな。」
するとセリナは顔を真っ赤にしてこう言った、
「教会に行ってくれれば会えるわよ、それとできれば教国に行って欲しいのあそこには貴方の邪神だった時の力と恐らく記憶もあるから。」
「わかった。」
「それに教国に来てくれたら私も貴方についていけるし。」
「えっ!そうなの!」
「えぇ、教国からなら顕現できるわ、だから待ってるわね。」
「分かった出来るだけすぐに行くよ。」
「うん! あっ!貴方にはエルドール王国の辺境伯の次男として転生してもらうわ、普通ステータスは5歳からだけどもう与えておくわね、出来るだけレベルを上げておいた方がいいわよ。あと加護やら寵愛やら色々あげるから死なないでよ。待ってるんだから。」
「わかってるよ、心配してくれてありがとう。
じゃあ今度はあっちでね。待ってて。」
「えぇ、またね。あっ!3歳で記憶が戻るようにするわ、母乳を飲むなんてその歳でやりたくないでしょ。」
「あぁ、それは本当にありがとう、じゃあ行ってくるよ。」
そう言って俺は目を閉じた。
「行ってらっしゃい、あんまりお嫁さん増やさないでね。」
そう聞こえて俺は意識を失った。