ヴァルハラでのデート
今俺はイヴとヴァルハラの街を歩いている。
ヴァルハラはまだ朝早くだというのにとても賑わっている。
理由はこのヴァルハラという国はすべての国の中心でありながら海に面している事もあり魚介類がとても有名で朝市を毎日行っているため朝早くでもとても賑わっているのだ。
「さっきの魚介の串焼きとても美味しかったです」
「そうだね」
「あれはなんですか?」
「ん?あれは寿司だね」
「すし?」
「そう寿司。俺が元いた世界にある食べ物だよ。多分昔この世界に来た勇者が広めたんじゃないかな。俺は寿司が一番好きな食べ物だったよ」
「そうなんですか」
そう俺はイヴに自分の正体と過去の事について話した。
「食べてみるか?」
「ミロクさんの好きな物食べてみたいです」
「じゃあ買うか」
俺たちはさっきの店で寿司を買い近くのベンチに座り買った寿司を食べ始めた。
「それにしても良かったんですか?」
「何が?」
「異端者認定されているのにこの場に来ても、来ない方が安全だったんじゃ」
「確かに何処にいるのか教える事になるからね。でもこの街での争いは禁止、争った者は他の国から非難を浴びるから大丈夫だろう。
あと俺が何処にも属していないと示すのも目的だ」
「属していないことを示す?」
「そうだ。もし俺が何処かに属している事を知ればその国は教国に襲われる可能性があるからな。
幸いにも教国の異端者認定はそれほど他国では重要視されていないみたいで助かったよ」
「確かに人族以外は教国のいう事なんてどうでも良いと思ってますからね」
「だからだよ。俺のせいで何処かの国や町が襲われるのは嫌だからな」
「優しいですね」
「そうか?普通のことだろ」
「そんな事ないですよ。この世界の人の中にはは他の国がどうなろうがどうでも良いと言う人もいますから」
「そうなのか」
「でもやっぱり私が聞いていた邪神とは似ても似つ来ませんね。こんなに優しく素晴らしい人だなんて」
「どんな風に魔国では言われているんだ?」
「魔国では邪神はすべての戦いの引き金で、人を喰らい、国を滅ぼし、世界を闇で覆いつくす存在と言われていました」
「人なんて食べないよ!どこからそんな話生まれたんだ!」
「確か教国が流したような」
「あそこか、やりそうだな」
「でもこんなに優しい邪神なら世界は平和ですね」
「そう思ってくれる人が増えたら良いなぁ」
「私もそれを願ってます」
そして俺たちはベンチから立ち上がりまたデートの続きを始めた。




