連載中の作品を抱えながら、「感想がもらえない」と心が折れてしまった、または折れそうな作者様へ
□◆□◆
★
この『小説家になろう』を知って約八ヶ月。登録をして約半年。
二ヶ月前に、稚拙な文章ながらも初投稿作品をなんとか完結させた私は「最後まで書ききった」という満足感を得ました。
今は次の連載作品を書き溜めつつ、気分次第で投稿する作品を書きながら、私が好む作品を探しては読ませていただいております。
他の作者様の作品を読んでいるなか、「もったいない!」と残念に思うところがあったので筆をとらせていただきました。
連載を続けるというのは非常にエネルギーを使います。日々の就労・勉学・家事をこなしながら合間を見つけ、執筆をしていくのは大変でしょう。しかし、だからこそ投稿出来た時の気持ち良さは上手く言葉に表せない喜びです。
私が残念に思うのは、「忙しい日々で書く時間が無くなった」・「物語に行き詰って書けなくなった」などの理由ではなく、「どうせ私の作品なんて誰も読んでくれないよね」・「感想がもらえないよ……」というような理由で書くのを止めてしまった作品が多いという事なんです。(あからさまにそうだと言っている方はあまりいませんが……)
これを読んでいる「どうせ私の作品なんて誰も読んでくれないよね」・「感想がもらえないよ……」という理由で〝長期連載停止中〟の作者の皆様。
あなたは、どんな物語を書きたかったのですか?
思い出してみてください。
作品を書き始めた日を――。
初投稿の時、震える指で「実行」をクイックしたあの瞬間を――。
自分が考えた物語を誰かに読んでほしいと、小さな勇気をしぼり出したあの時の気持ちを――。
言葉の意味は合っているのかと辞書で調べ、時には伝えたい言葉が見つからない自分に腹を立て、迷いに迷ったセリフやその言いまわし。楽しみながらも大きな苦労をして考えた物語。自分はおもしろいと思っていても、
「つまらない」
「文章がなってない」
と言われたらどうしよう……。と思う一方、
「誰かが読みに来てくれるかもしれない」
「誰かが面白いと言ってくれるかもしれない」
という希望とが複雑に混ざり合っていたことでしょう。
そして現実は――――評価0、pv0、もちろん感想もなしだった……。
読者の方々も、忙しい日々のなか作品を読みに来てくれています。限りある時間のなかで面白そうな作品を探そうと思えば、ランキングから探すのが一番手っ取り早い。(かつての私もそうでした)
だからこそ、あなたの作品が誰かの目に留まるまでには時間がかかるのです。
1話~5話投稿して諦めてしまうのは早すぎるのではないでしょうか?
私の作品もまともにランキングに乗ったことはありません。それでも、多くの作品のなかを掘り進んで見つけてくれた読者の方々がいてくれました。時間はかかりましたが、評価とブックマークをつけてくださった方もいます。初投稿作品は完結しておりますが感想は――――なし。
これは、作者が勇気を出して投稿するように、読者の方々も感想を書く時は勇気がいるのだと思います。(少なくとも私はそうでした)
作者側とすれば、自分がいつのまにかニヤついていたり、書きながら涙がこぼれた場面を、読者の方がどう感じたのかを聞かせてほしいという期待と不安がありますよね?
読者側も「なんて書けばいいのかわからない」・「自分が意図しない方に受け取られてしまったらどうしよう」・「何気ないひと言だったのに作者を傷つけてしまったら? 作風が変わってしまったら?」と、感想を書いてみたいけれど躊躇してしまう方もいるのだと思います。
今一度思い出してください。あなたの物語を投稿する時、そこまで評価や感想にこだわっていましたか? 「もらえたらラッキー!」くらいの気持ちだった方が多いのではないでしょうか?
大切な事だと思うのでもう一度言います。
あなたは、どんな物語を書きたかったのですか?
私の作品もあなたの作品も、今の『流行』ではないのかもしれません。ですが、あなたの作風を探している方がどこかにいます! 書きたい気持ちが残っているのなら、まだ出会えていないその読者に向けて、もういちど書いてみませんか? 投稿頻度が低くても、完結まで書いてみましょうよ!
まだ1年足らずの新参者が偉そうですみません。けれども――――
あなたが、小さな勇気をしぼり出して踏み出したその一歩。
その足を引っ込めてしまうのを、私は「もったいない」と思うのです。
読んでくださり、ありがとうございました。