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子供が捨てられた山奥に小さな小屋に20代の青年が住んで居た
日課である川に魚を取りに来て居たら「おぎゃーおぎゃー」と鳴き声が聞こえて来た
「こんな所でなんで?」
と青年は焦って鳴き声のする方向に走り出した
(捨てられて直ぐなら良いけど)
鳴き声の方に近づくに連れて泣き声が2ヶ所から聞こえているのに気がついた
もう無理やなと思いながら青年は子供の保護に向かった
青年は一人目の子供を発見して思わず舌打ちをした
赤ちゃんだと思っていたが明らかに産まれたばかりだったき
大きめの白いタオルの包まれただけで泣く事しか出来ない赤ちゃん
青年は赤ちゃんをタオルと一緒に抱き抱え、まだ泣き声が聞こえる方へ駆けた
数分走った所でまたかと思いながら黒色の大きめのタオルに包まれた産まれたばかりであろう赤ちゃんを抱えた
「こりゃヤバいなぁ。あっちに連れて行くしかないか。」
青年は独り言を言いながら両腕で器用に子供抱き抱え歩き出した
数十分歩いた山の中腹に木々で囲まれた広場に出た青年は
「時空の狭間よ開け。我が次元の世界を開け。我等を招き入れろ」
と大きな声で叫んだ。
すると低音の耳鳴りが始まり、視界がぼやけ始め立ち眩みに似た症状になった
「これ何回やっても馴れへんわ」
と嘆きながら目を瞑る青年と泣きながら目を瞑る赤ちゃん二人だった
立ち眩みが収まり、耳鳴りも収まるとそこにはさっきまで居た広場と異なる場所に居た
昼だったのに少し薄暗さを感じる空気
木々に囲まれた山の中腹だったのに木々に囲まれた広場だが先程と異質な場所にやって来ていた