生きていく
ある日突然
何もかも奪われて
それでも生きろというのか
それでも生きていることを
喜べというのかと
天を睨んで
人生何が起きるかわからない
なんて
一寸先は闇だ
なんて
我が身に起こるとは思わなかった
ここで私が倒れても
誰も驚くまい
当然だと頷くだろう
かわいそうにと
会ったことのない人まで
涙を流すだろう
報道の絵となるだろう
ここで私が倒れたら
あの子のことを
あの人のことを
誰が伝えられるだろう
今はあの笑顔を思い出すだけで
心が潰れてしまうけれど
あの人が、あの子が
必死に生きてきた道や思いは
私だけが知っているのだから
業や定めに押しつぶされてはなりません
こどものころに観た映画のセリフが
何十年の時を越え、私の心にやってきた