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2012年5月5日(土)
男がまた部屋の前に立っていた。
夜、玄関のところで音がした。
昨日のことがあったので嫌な予感がした。
気配を殺して玄関まで移動し、のぞき穴から外を確認した。
自分の予感は当たっていた。
あの男だ。
昨日ははっきり見えなかった顔も、今度ははっきりと確認ができた。
顔には相変わらず汚れきった包帯が巻かれていた。
視線があった。
とっさにのぞき穴から顔を離していた。
向こうからはこちらの顔は見えいない。
それは分かっているのだが、もう一回のぞく気にはならなかった。
なぜなら、男の視線が語りかけているようだったからだ。
「お前がそこにいるのを知っているぞ」と。
男は再びポストをあさり、帰って行った。




