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2012年5月11日(金)
ビデオカメラの映像をチェックすると、男が映っていた。
男はやっぱり部屋に侵入していたのだ。
今、リアルタイムで映像を確認しながらこれを書いている。
映像の中で男は部屋の中をうろつきまわっている。
こいつがうろついた部屋で生活していたと思うと、不快でならない。
男はひとしきりうろついた後、ゆっくりとした動作でクローゼットに入って行った。
まったくもって腹立たしい。
吐き気がする。
警察にこいつを突き出した後は、さっさと引越ししてしまおう。
映像にはしばらく動きはなかった。
部屋の扉が開いた。
自分が部屋に入ってきた。
自分が帰ってきてしまった!
これは4時間ほど前の自分だ。
なんということだ。
男がクローゼットの中から出て来る前に、あろうことか自分が帰ってきてしまった。
パソコンの前からクローゼットまで、1メートルも離れていない。
まだ男はクローゼットの中にいる、間違いない。
そう分かってしまうと中から音がしてくる気がする。
怖い。
きっと包丁を盗んだものあの男に違いない。
男に感づかれないように、これから警察に行くことにする。
このビデオがあれば証拠としては十分だろう。
あくまで自然に、自分が男の存在に気付いていることを知られてはならない。
クローゼットの扉が少し開いてい




